大粒の涙を流し、表彰台に立った坂本(C)Getty Images 悔しさと喜びが入り混じる決戦となった。現地時間2月19…

大粒の涙を流し、表彰台に立った坂本(C)Getty Images
悔しさと喜びが入り混じる決戦となった。現地時間2月19日にミラノ・コルティナ五輪のフィギュアスケート女子フリーが行われ、今季限りでの現役引退を表明している坂本花織は147.67点、ショートプログラムと合わせた合計224.90点で銀メダルを獲得した。
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銅メダルを手にした4年前の北京大会からは、一つ順位を上げた。それでも“ラストダンス”での金メダル獲得を狙っていた24歳は、「相当悔しい」と涙を流した。
パフォーマンス内容も決して悪くはなかった。冒頭のダブルアクセルをダイナミックに決め、勢いに乗った坂本は、そこからの3回転フリップ、3回転ルッツ―2回転トーループも危なげなく成功。演技後半は3回転フリップが単発に終わるミスはあったものの、安定感のある滑りを見せ続け、最後の3回転ループも軽やかに決めて、締めくくった。
銀メダルが確定後、両手を顔で覆って号泣した坂本。金メダルを手にしたアリサ・リウ(米国)とは1.89差と、わずかに力が及ばなかった。
そんな日本のエースに対して「何も悪くはなかった」と賛辞を送ったのは、元米フィギュアスケート男子代表であり、北京大会の金メダリストでもあるネイサン・チェン氏だ。
今大会は米版『Yahoo! Sports』で解説を務め、現地からあらゆる情報を発信しているチェン氏。明朗な分析が人気を博する元世界王者は、「本当に素晴らしい大会だった」と全体を総括。その上で坂本について「カオリは自分自身を誇りに思うべきだ」と絶賛した。
「カオリは、このオリンピックで、金メダルに向けた期待を確かに抱いていた。だが、フリップのミスで金メダルを逃してしまった。しかも、あのフリップはソロ要素になったからポイントを大きく失った。それが彼女とアリサの間に生じたポイント差になって表れた。しかし、彼女はここまで素晴らしいキャリアを築き、このオリンピックで銀メダルを獲得した。その事実をまずは誇りに思うべきだ。そして何よりも自分のことを心から誇りに思ってほしい」
胸を張ってほしい――。そう坂本へのエールを送ったチェン氏は、「今夜のカオリの演技を見て、僕はとても感動した。彼女のプログラムは本当に素晴らしかった」とふたたび強調。「このオリンピックでの経験、そしてここまで道のり、キャリア全体を誇りを持って振り返ることができることを心から願っている」とエモーショナルにメッセージを送った。
引退後は指導者になるという坂本。現役最後のリンクで、完全燃焼しきれなかった想いは、後輩たちへと託されそうだ。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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