日本からのメジャーリーグ進出が見込まれている村上(C)Getty Images メジャーリーグの移籍市場も今オフも多士済…

日本からのメジャーリーグ進出が見込まれている村上(C)Getty Images

 メジャーリーグの移籍市場も今オフも多士済々。大型契約が見込まれるカイル・シュワバーやカイル・タッカー、ピート・アロンゾらFA組を中心に、あらゆる交渉が流動的に進んでいくと見られている。

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 現地時間12月8日から米フロリダ州オーランドでウインターミーティングも開幕。いよいよ本格的な交渉が始まり、今冬の移籍動向の娯楽は尽きない。そうした情勢にあって小さくない関心を集めているのが、ポスティングシステムを利用してヤクルトからのメジャー契約を目指している村上宗隆だ。

 NPBキャリア8年で、通算265本塁打、同OPS.951を叩き出した“日本球界最強のスラッガー”は、いまだ25歳と若く、大きな伸びしろも残しており、米球界でも垂涎の的だ。すでに複数の球団が獲得に興味を示していると見られている。

 とりわけ入札に熱心とされる球団の一つが、エンゼルスだ。11年連続でプレーオフ進出を逃すなど、長い低迷から抜け出せずにいる古豪は、今オフに抜本的な改革を見込んだ動きも見せている。2019年のオフに7年総額2億4500万ドル(約383億円)の契約を結ぶも、過去6年間で稼働率20%というアンソニー・レンドンとのバイアウト協議を決断。いまだ正式決定には至っていないものの、正三塁手探しに動いているのは間違いない。

 そうした状況下で打線の核としての活躍も期待できる村上は貴重な存在だ。米版『Yahoo! Sports』のザック・カーバー記者は「レンドンとの契約は球団にとって災難だった。ついにエンゼルスは彼に対する見返りを期待することを諦め、今冬の新たな三塁手獲得に向けた投資の道を開いた」と断言。そして、「ムラカミという日本人スターの獲得を真剣に検討するかもしれない。いずれにせよ、チームは、三塁手を巡って長く続いた浮き沈みを終え、ホットコーナーを安定して守れる選手を求めている」と論じた。

 8日に米紙『Orange County Register』の取材に応じたペリー・ミナシアンGMは、「話すことは何もない」とキッパリ。レンドンとのバイアウト交渉についても「彼はリハビリ中だ。どうなるか見守るしかない」とけむに巻いた一方で、「あらゆる選択肢を用意しておかなければならない。ただ、三塁手は間違いなく我々が注視しているポジションだ」と論じた。

 争奪戦必至の村上獲得を決められるのか。近年の移籍市場で存在感を示せずにいるエンゼルスの動きに注目だ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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