「広島秋季キャンプ」(18日、日南) 広島の佐々木泰内野手(22)が18日、侍ジャパンでの活動を終えて、宮崎県日南市で…

 「広島秋季キャンプ」(18日、日南)

 広島の佐々木泰内野手(22)が18日、侍ジャパンでの活動を終えて、宮崎県日南市で行われている秋季キャンプに再合流した。代表活動中には今オフにメジャー移籍を目指す巨人・岡本和真内野手(29)から「打席での待ち方」の金言を授かった。大舞台で得た収穫と課題を胸に、この日はバットを振り込み、将来的なフル代表選出にも強い意欲を示した。

 いつにも増してバットを振る力は強かった。15、16日に東京ドームで行われた侍ジャパン強化試合を終えて、佐々木が日南に帰ってきた。「どの侍の選手を見てもスイング力がトップレベルで、自分にはまだスイングの力が足りないと感じた」と実感。トップオブトップを肌で感じ、「まずは強く振ることを今日のフリー打撃では意識した」と力を込めた。

 強化試合2試合はいずれも一塁でフル出場し、8打数3安打4打点で2戦連続適時打もマーク。「最初は緊張したけど、途中からすごく楽しくやれた」という中で結果もついてきた。「フェニックスリーグからキャンプを通して長打力をテーマとしてやってきて、得点圏も課題を持って取り組んできた。一つああいう舞台で出せたのは、自分の中ですごく自信になった。来シーズンにつながる期間になった実感がある」と充実感を漂わせた。

 10日の練習試合と合わせて侍ジャパンの一員として過ごしたのは計3日間というスポット的な代表活動だったが、その中でも貪欲に行動。岡本には打席内で「基本、真っすぐで全部張っている。変化球を張る時はない」と教えてもらった。

 自身もプロ入り後は同じ考えで打席に立っており、「自分も安心した。『やっぱそうだよな』って思いました」と現状の意識が間違っていないことを再確認。来季はメジャーに活躍の場を移すことが濃厚な右の長距離砲から金言を授かることに成功した。

 さっそくこの日の練習では精力的にバットを振り込んだ。新井監督は佐々木を「(強化試合が)終わったらすぐに帰らせてくださいね」と侍ジャパン・井端監督に伝えていたという。まだまだ成長途上の若鯉にとっては大舞台での経験と同じくらい、鍛錬の日々も重要ということだ。

 代表活動を経て、佐々木の心境には変化があった。「日の丸を背負って改めてかっこいいなと感じた。WBCやプレミアだとまたさらに緊張感や熱も変わってくる。自分も将来そういう大会に出られるように頑張りたいという思いは強くなりました」。真の侍になるためにも、カープで主軸に上り詰める。