「明治神宮野球大会・高校の部・準々決勝、九州国際大付6-5山梨学院」(16日、神宮球場) 準々決勝4試合が行われ、高校…

 「明治神宮野球大会・高校の部・準々決勝、九州国際大付6-5山梨学院」(16日、神宮球場)

 準々決勝4試合が行われ、高校の部では九州国際大付が山梨学院に6-5で逆転サヨナラ勝ち。英明は2-1で北照を下した。大学の部では立命大が優勝候補の明大を延長十回タイブレークの末7-2で撃破し、2008年以来17年ぶりの4強入りを決めた。前回王者の青学大は仏教大を2-1で下して初戦を突破した。

 白球がバックスクリーンへ飛び込むと、歓声をどよめきが上回った。異様な空気を楽しむように九州国際大付・牟礼翔外野手(2年)は右手人さし指を突き上げる。高校初の全国舞台で驚異の一発。「6球団くらい(指名が)来たら良いな…」と高卒ドラ1の野望を抱く世代屈指のスラッガーがインパクトを残した。

 3-2の七回先頭。1ストライクから外角低めスライダーを捉えた。力感のないスイングながら打球はぐんぐんと伸び中堅へズドン。「会心ではなかったですけど、良い感じに飛んで風に乗ってくれた。バックスクリーンへ打つことを意識してるので良かった」と高校通算24号を振り返った。

 「TKG」がパワーの源だ。毎朝、2合の白米に卵4個と海苔(のり)をかけて食べるのがお約束。良質なタンパク質たっぷりの朝食で「腕とかは太くなりました」と力を付けてきた。冬場のウエートにも注力し「打撃だと(同学年の)誰にも負けない」と自信たっぷりだ。小学5年から中学まで陸上の100メートル走で鍛えた俊足も魅力。身体能力抜群の長距離砲がアピールを続ける。

 ◆牟礼 翔(むれ・しょう)2008年7月14日、17歳。岡山県岡山市出身。180センチ、89キロ。右投げ右打ち。小学1年から綾南平野でソフトボールを始め、吉備中ではヤンキース岡山ヤングに所属し全国準Vを経験。九州国際大付では1年春からベンチ入り。50メートル走6秒0、遠投105メートル。中学では陸上部に所属し、1年時に出場した100メートル走の競技会で12秒55を記録。