「ラグザス 侍ジャパンシリーズ2025 日本7-7韓国」(16日、東京ドーム) 第2戦が行われ、日本の「3番・中堅」で…
「ラグザス 侍ジャパンシリーズ2025 日本7-7韓国」(16日、東京ドーム)
第2戦が行われ、日本の「3番・中堅」でスタメン出場した阪神・森下翔太外野手(25)が存在感を示した。3点を追った四回先頭で右中間への二塁打でチーム初安打をマークし、そこから3得点。八回には押し出し四球で打点も記録するなど、試合は引き分けに終わったが、今後につながる2試合となった。
沈みかけた雰囲気を変えたのは、またしても森下だった。3点ビハインドからの反撃を告げる、右中間への二塁打。二塁上では一塁ベンチに向かってポーズを決め、ここからが勝負だと鼓舞してみせた。今季最終戦でも来年3月のWBCへ猛アピール。再び、日の丸を背負うための準備はできた。
3点を先制された直後の四回無死。2番手の呉源錫の147キロ速球を捉えた。右中間真っ二つで悠々と二塁に到達。これで韓国に対しては23年のアジアチャンピオンシップと24年のプレミア12を合わせ、通算5試合で全て安打を記録したことになった。韓国代表の柳志炫監督にも「一番正確だったのは森下選手」と絶賛させるほどの働き。侍打線の核となっている。
15日の第1戦は同点の五回無死一塁で安打を放ち、チャンス拡大。一挙6得点のビッグイニングを呼び込んだ。第2戦も自らの安打から一挙3得点。1点ビハインドの五回1死でも四球で逆転の起点になった。6-5の八回2死満塁では押し出し四球。「自分の持ってる100%は出せたと思う」。悔いなく、韓国戦を終えることができた。
試合前の始球式では打者役を務めた。投手と捕手は未来の侍ジャパン入りを夢見る、野球少年の2人。見事な投球に空振りで応え、記念撮影では言葉をかけた。実は試合前練習中にも交流。「俺でいいの?」と帽子にサインを書き、「頑張れよ!」とエールを届けていた。子どもたちからも憧れの存在になり、プレーでも沸かせた。
この日は10日の練習試合・広島戦に続き、慣れない中堅での先発出場。二回無死では文保景の左中間の飛球を追い、左翼の西川と交錯する場面もあったが、きっちりとグラブに白球を収めた。すぐに後輩ともコミュニケーションを取り、右翼だけでなく、中堅でも動けることを印象づけた。
練習試合の2ランから始まり、今実戦は3試合連続安打。井端監督の下ではプレミア12で全試合4番と信頼を勝ち取ってきた。「WBCは目標の一つなので、出て活躍したい。日本代表として戦いたい思いが強くなった」。指揮官へのアピールは十分だろう。あとは朗報を待ち、WBCでは世界の猛者たちに真正面からぶつかる。