<2025Jユース杯・第31回Jリーグユース選手権大会:鹿島0(18PK17)0広島>◇決勝◇16日◇ヤマハ◇観衆607…

<2025Jユース杯・第31回Jリーグユース選手権大会:鹿島0(18PK17)0広島>◇決勝◇16日◇ヤマハ◇観衆607人◇日刊スポーツ後援

鹿島アントラーズが20人目に突入したPK戦を制し、11年ぶり4度目の優勝を飾った。4度の制覇はG大阪に並ぶ大会最多。決勝に進めば勝率100%の伝統も守った。

延長を含めた110分間でも両軍得点が入らず、突入したPK戦は20人目までもつれ込む大熱戦。最後は大会MVPに選ばれた主将GK新垣祥大(17)が、相手のキックを止めて18-17で終止符を打った。

自らも11人目でPKを決めた守護神は「みんな守備を頑張ってくれたので、自分はPK以外はそんなに活躍していない。守備への安心感はいつも通りだった」と仲間に感謝した。右肩脱臼の長期離脱から今夏に復帰しての大仕事だった。

フィールド選手で優勝に貢献したのは、途中出場のMF曽ケ端輝(てる、16)。父準(ひとし)さん(46)は鹿島一筋の名GKで、日本代表でW杯にも出場。現在はトップチームでGKコーチを務める。

この日はFWの位置に投入された曽ケ端は、PK戦でも1番目に起用されて2度とも成功。「今までこういう優勝は経験したことがないので、うれしい。(父親には)優勝したよって報告します」と、丸刈りの頭に手を当てた。

今季の鹿島は夏のクラブユース選手権で初優勝し、Jユース杯で2冠目。プレミアリーグ東地区でも首位を走っており、指揮を執った本田拓也コーチ(40)は「僕は選手に『3冠を取るよ』って、言い続けているし、選手もそれに乗っかってくれています」と話す。

トップチームもJ1優勝が目前に迫り、鹿島のクラブ全体が活気に満ちあふれている。