<皇后杯全日本女子サッカー選手権:静岡SSUボニータ5-1山梨学院大>◇16日◇2回戦◇藤枝総合運動公園サッカー場静岡S…

<皇后杯全日本女子サッカー選手権:静岡SSUボニータ5-1山梨学院大>◇16日◇2回戦◇藤枝総合運動公園サッカー場

静岡SSUボニータ(なでしこ1部)が、山梨学院大(関東第7代表)を5-1で退け、初戦の2回戦を突破した。今季リーグ戦16得点でMVPと得点王、ベストイレブンの“3冠”に輝いたFW横山久美(32)が、決勝点を含む2得点と活躍。快勝に導いた。

元日本代表の大黒柱は頼もしかった。1-1の同点とされて迎えた前半37分。横山はゴール右からの右足ミドルを逆サイドネットに突き刺し、貴重な勝ち越し点をもたらす。3-1とした後半45分には「GKが出ているのはわかった」とロングシュートで相手GKの頭上を抜き、2点目マーク。追加タイムにはクロスで5点目にも絡むなど、終盤まで存在感を放った。

90分間フル出場を果たし、役割を全う。試合後は「疲れました」と汗を拭い、心地よい疲労感に浸った。誕生日当日に白星をプレゼントされた本田美登里監督(61)は「やる時はやってくれる選手」と拍手した。

22日に迎える3回戦は、WEリーグ首位のINAC神戸が相手。横山は「WEリーグと戦える機会は皇后杯しかない。若い選手は伸びているけど、まだ経験が足りていない。経験のつもりでぶつかってほしい」と言い、指揮官も「何ができて、何ができないのか。いろいろな指標になればと思う。胸を借りて思い切って戦えれば」と見据えた。

金星、そして来季につながる戦いを目指して格上相手に真っ向勝負を挑む。【前田和哉】

○…今季限りでの現役引退を表明しているDF塩沢優主将(30)も勝利に貢献した。後半43分に途中出場すると、同45分だった。「相手の足も止まっていて、横さんが空いているのも見えた」と前線へ効果的な縦パスを供給。横山のゴールを演出した。INAC神戸戦に向けては「自分たちに失うものはない。正面からぶつかりたい。自分自身も後悔しない終わり方をしたい」と言葉に力を込めた。