<大相撲九州場所>◇8日目◇16日◇福岡国際センター大関経験者で西十両4枚目の朝乃山(31=高砂)が、6連勝を飾った。2…
<大相撲九州場所>◇8日目◇16日◇福岡国際センター
大関経験者で西十両4枚目の朝乃山(31=高砂)が、6連勝を飾った。2度目の対戦となった西十両筆頭の藤青雲を寄り切り。立ち合いで胸から当たり、右をねじ込むと、左は抱え込んで前に出続けて快勝し、6勝2敗とした。初顔合わせで破った先場所に続に続いて白星。まだ、幕内から十両に転落しそうな成績の力士の数は見えないが、限られた昇進の“枠”を争う、ライバルとなりそうな相手を、直接対決で退けた。
「(立ち合いの)当たりも、うまく当たれたし、その後も前に出て、常に相手を正面に置いて攻められた。今日の相撲は、昔の自分のような相撲。まだ、こういう相撲を取ることができると見せられた」と、納得の表情で振り返った。再入幕のライバルとなりそうな相手だったが「特にそういうことは考えなかった。相手の番付どうこうではない。それだけ、今日の相撲に集中できていた」と、1日1番の精神で臨んでいたという。
初日から2連敗したが、3日目に辛勝すると、徐々に相撲勘も取り戻した。前日15日の7日目には、左膝を大けがした昨年7月17日の名古屋場所4日目の一山本戦以来、幕内土俵にも戻った。ただ、その取組後は感慨などの感情はないといい「いずれ15日間、幕内で取りたいので」と、再入幕への思いを強めた様子。10勝以上で可能性が出てくる来場所の再入幕へ、いよいよ勢いに乗ってきた。「あと7日間あるので、明日(9日目)からまた集中していきたい。力士はみんな、後半は体力を削られてくる。しっかり体を動かして、汗をかいて土俵に臨みたい」。朝稽古や支度部屋での準備を入念に行う、変わらない姿勢に、連勝が止まる気配はない。