「明治神宮野球大会・大学の部・1回戦、立命大4-0東農大北海道オホーツク」(14日、神宮球場) 開幕して1回戦が行われ…

 「明治神宮野球大会・大学の部・1回戦、立命大4-0東農大北海道オホーツク」(14日、神宮球場)

 開幕して1回戦が行われ、阪神育成ドラフト1位の神宮僚介投手(4年・桐生第一)を擁する東農大北海道オホーツクを4-0で破った立命大は、2015年以来10年ぶりに初戦を突破した。仏教大は8-0で日本文理大に七回コールド勝ち。高校の部は山梨学院、英明が勝ち上がった。

 浮足立った立ち上がりと、中盤に踏ん張れず6回3失点。それでも東農大北海道オホーツクの神宮はすがすがしい表情だった。「負けたことはしっかり受け止めて、次のステージで活躍できるように、もっと強くなっていきたい」と視線を先に向けていた。

 持ち味は出した。右サイドスローから繰り出されるツーシームで、右打者の内角を強気に攻めた。「そこは自分の一番の武器」と自信のある球で勝負。外へ逃げるスライダーも威力を発揮し、この試合では右打者を9打数1安打に抑えた。

 育成選手で、起用法についてもまだまだ未知数な部分は大きいが「阪神にはサイドスローがあまりいないので、チームのピースにはめられるように頑張りたい」と意気込んだ右腕。藤川監督も台頭を期待する、右のリリーフ争いに割って入る力を持っている。

 大学最後の登板を見つめた担当の阪神・葛西スカウトは「二回から五回はリズム、制球と良さが出た」とうなずいた。まずは支配下、そして1軍の舞台を目指す神宮。「まだまだ未熟なので、より一層自分に厳しくやっていきたい」と気合十分。強い気持ちを持ってタテジマに袖を通す。

 ◇神宮 僚介(じんぐう・りょうすけ)2003年5月27日生まれ、22歳。群馬県吉岡町出身。178センチ、81キロ。右投げ右打ち。小学3年時から吉岡ジュニアファイターズで野球を始め、吉岡中では軟式野球でプレー。桐生第一では2年秋からベンチ入り。東農大北海道オホーツクでは1年秋にリーグ戦デビュー、2年時に横手投げに転向。昨年7月に右肘トミー・ジョン手術を受け、今秋に復活し最高殊勲選手賞を獲得。