<明治神宮大会:山梨学院6-3帝京>◇高校の部◇1回戦◇14日◇神宮山梨学院が終盤の逆転で帝京(東京)を破り、初の初戦突…
<明治神宮大会:山梨学院6-3帝京>◇高校の部◇1回戦◇14日◇神宮
山梨学院が終盤の逆転で帝京(東京)を破り、初の初戦突破した。
来年のドラフト候補に挙がる山梨学院の菰田陽生内野手(2年)が、投打の二刀流の輝きを放った。チーム事情で「10日前に監督に言われた」という三塁に初挑戦。急造ながら「重心を低くして打球に対しての1歩目は大事にした」と、難なくプレー。6回には3番手としてマウンドへ。真っすぐを軸にテンポのいい投球で流れを作りと守備からリズムを作り1回1/3を無失点で後ろにつなげた。
7回まで追う展開も、焦りはなかった。菰田はチームメートと決めた「粘り強くやってやる」という合言葉にお互いの目を合わせ確認した。2点ビハインドで迎えた7回には2死二塁から、自らのバットで中前適時打を放ち1点差に迫り、8回、2死満塁から石井陽昇外野手(2年)の中越え適時三塁打で逆転に成功した。
この日、菰田が二刀流選手として幼少時から憧れるドジャース大谷翔平投手(31)がMVPを獲得した。菰田は「日本を代表する選手ですごいな、と思います」と、遠く世界の舞台で活躍する憧れの存在に思いをはせながら「自分にとって目標とする存在。でも、まだまだ(自分は)そういう選手ではない。まずは自分の野球をやり抜くことが1番だと思います」と、足元を見据えた。
任された場所で輝く準備はできている。今夏の甲子園は背番号1。秋は3。そしてこの神宮大会では5を背負う。「背番号5としての役割もある。今は背番号1をつける桧垣にエースを託して任せたい」と、三塁手、投手、そして打者としてチームの勝利に貢献した。「次も勝てる準備をしてチームとして成長できたらと思います。目標は来年の夏の甲子園。今年悔しい負けだったので、自分たちで取り返したい」。そのために、1戦1戦を成長の場にかえていく。