鉄壁の虎! 25年のプロ野球の守備のベストナインを選ぶ「第54回三井ゴールデン・グラブ賞」が12日に発表され、阪神からセ…
鉄壁の虎! 25年のプロ野球の守備のベストナインを選ぶ「第54回三井ゴールデン・グラブ賞」が12日に発表され、阪神からセ・リーグ史上最多の7人が選ばれた。昨季両リーグ最多の23失策から名手に大変身した佐藤輝明内野手(26)をはじめ、森下翔太外野手(25)、村上頌樹投手(27)の3人が初受賞。大山悠輔内野手(30)が最多得票を獲得するなど、守り勝って独走優勝した強さが表れた受賞ジャックとなった。藤川球児監督(45)もナインの奮闘を大絶賛。表彰式は27日に都内で行われる。
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「守備の名手」がこれだけそろえば、そりゃ強い。ゴールデングラブ賞の受賞者に、虎戦士がずらりと並んだ。総勢7人の受賞は、04年中日の6人を抜いてセ・リーグ史上最多。パ最多の78年阪急と92年西武の8人にはあと1人及ばなかったが、虎の将も手放しでたたえた。
藤川監督 ファンの方を不安にさせる、グラウンドをざわつくようなプレーがなかったというか、普通にやっていれば十分。素晴らしいと思います。
1年で立場ががらりと変わったのは、5年目で初受賞の佐藤輝だ。昨季は両リーグ最多23失策を犯したが、今季は6失策。守備率は両リーグの三塁手でトップの9割7分7厘を誇った。 佐藤輝 田中コーチとキャンプから取り組んできたことがひとつ形になったと思います。田中コーチだけではないですが、支えてくれたすべての方に感謝したいです。
二人三脚で特訓した田中秀太内野守備走塁コーチ(48)が自信を植え付け、慌てずしっかりステップを踏めるようになった。努力が実を結び“失策王”が“名手”に大変身。指揮官も目を細めた。
藤川監督 エラーするとかしないというのは、小さなことですから。何も気にせず野球人生を真っすぐ歩んでいくことができれば、そういう結果がたまにはご褒美として付いてくる。
森下もプロ3年目で念願の初受賞。こちらも周囲のアシストに感謝した。
森下 素直にうれしいですし、今年だけじゃなくて来年以降も、狙っていきたいものでもある。キャンプから筒井(外野守備兼走塁チーフ)コーチとずっとやってきたり、近本さんとの横のつながりもあったり、そういうものがつながって取れたと思う。
中堅近本は5年連続5度目の受賞で、外野手のダブル受賞は球団史上初めて。一塁で安定した守備を見せた大山は両リーグ最多の244票を獲得した。チーム失策数は5位だった昨季の85から、両リーグ最少の57に大幅に減少。守り勝つ野球でリーグの頂点に立った1年を象徴する受賞ジャックとなった。足りなかったのは遊撃手と左翼の外野手だけ。この2部門が埋まれば、史上最強軍団が完成する。【磯綾乃】
▽阪神田中内野守備走塁コーチ(佐藤輝のGG賞受賞に)「去年のここ(秋季キャンプ)から彼が取り組んできた成果じゃないですか。リズムだったり感覚ができてきて。いろんなポジショニングだったり、経験を積みながら考えてやってくれた。担当としては(賞を)取ってくれてよかった」