<トライアウト>◇12日◇マツダスタジアムプロ野球の各球団から戦力外となった選手が新たな所属先を探す合同トライアウト「エ…
<トライアウト>◇12日◇マツダスタジアム
プロ野球の各球団から戦力外となった選手が新たな所属先を探す合同トライアウト「エイブル・トライアウト2025」が行われ、DeNA徳山壮磨投手(26)が新たな武器を披露した。内角へ鋭く曲がるツーシームで、この日はいわゆる直球であるフォーシームを1球も使わなかった。
先頭の西武渡部を146キロ内角ツーシームで詰まらせて三ゴロ、続くサポート選手にも146キロ内角ツーシームで三ゴロ、3人目の広島松山にはカウント3-1から148キロ外角ツーシームを見極められて四球だった。最速は148キロだった。
調子の上がらなかった今季途中に「腹をくくった」。握りを変えて「持ち味であるシュート成分の出るストレートから、思い切って変更した」。今季限りで引退を決めた森唯斗投手が、2軍でツーシームを主体に投げていた姿も参考にした。「制球しやすい。真ん中にいったら(打者が)詰まる」。球速もシーズン中には最速151キロをマークし、この日も148キロを出した。
意外な縁も感じた。プロで初めて本塁打を打たれた広島松山竜平内野手が、この日の最後の打者だった。惜しくも四球となり「勝負できたら」と悔やんだが、「このユニホームは最後。やり切ったと思う」と、表情にはすがすがしさもあった。今後はNPB以外も視野に入れ「野球は続けたい」とした。
プロ4年目。昨季は一時は勝ちパターンを務めるなどキャリアハイの29試合に登板したが、今季は昨年9月に腰の手術をした影響もあって出遅れ、1軍昇格なしに終わった。イースタン・リーグで36試合に登板し、防御率3・31だった。
大阪桐蔭3年で春のセンバツ優勝を果たした。全5試合に登板。高校日本代表にも選ばれた。早大に進学後も3年春のリーグ戦で最優秀防御率のタイトルを獲得している。