「女子ゴルフ・TOTOジャパンクラシック・最終日」(9日、瀬田GC北C=パー72) 前日まで首位で並んでいた畑岡奈紗(…
「女子ゴルフ・TOTOジャパンクラシック・最終日」(9日、瀬田GC北C=パー72)
前日まで首位で並んでいた畑岡奈紗(26)=アビームコンサルティング=と荒木優奈(20)=Sky=がプレーオフを行い、畑岡が1ホール目で下し、3シーズンぶりの米ツアー通算7勝目を挙げた。全組がスタートしたものの、降雨によるコースコンディション不良のため最終ラウンドを中止した。4位の佐久間朱莉(大東建託)は、次戦の伊藤園レディース(14日開幕、千葉)で年間女王が確定する可能性が出てきた。
長かった7勝目。2022年のDIOインプラントLAオープン以来となる優勝に、畑岡の目から涙があふれた。
この日も長かった。午前9時37分、定刻でスタートしたものの、4番を終えた10時57分に中断。さらに2時間待って、12時58分に中止が決まった。これにより、3日目を終えて首位で並んでいた荒木とのプレーオフが決まった。
18番。普段はパー5で使用するホールだが、ピンから129ヤードの設定に変更。フェアウエーからティーショットを打つ変則な形でのプレーオフになった。
開始は午後2時30分。中断から3時間半以上がたっていた。先に打った荒木はグリーンオーバー。畑岡はグリーンに乗せたが、カップの右10メートル。2打目もそれぞれ2メートルオーバーしたが、荒木の3打目はカップをすり抜け、畑岡は横からの難しいラインを読み切り、パーをセーブして優勝を決めた。
「最後は緊張して、どう打ったかも覚えていない」
昨年4月に「短い距離を3パットしてから」不振に陥ったが、1年以上かけてショット、パットの復調に努めた。米ツアーの日本勢は13人で若手も増え「焦りもあった」中「8月くらいから『また勝てるんじゃないか』と、感覚が戻ってきた」という。その通りの強いゴルフで勝ちきった。
日米両ツアーを含めて、21年のマラソンクラシック以来、自身2度目となる初日から首位を守りきっての完全優勝。米ツアー通算7勝目で、宮里藍の9勝も射程に入ってきた。自信もよみがえる。「10勝、メジャー優勝も狙っていきたい」と胸を張った。