「明治安田J1、柏1-0名古屋」(8日、三協フロンテア柏スタジアム) 2位柏は名古屋を1-0で下し、勝ち点69とした。…
「明治安田J1、柏1-0名古屋」(8日、三協フロンテア柏スタジアム)
2位柏は名古屋を1-0で下し、勝ち点69とした。首位の鹿島は2-1で18位の横浜FCを退け、勝ち点70に伸ばした。30日の次節で鹿島が東京Vに勝ち、柏が新潟に敗れれば、最終節を残して鹿島の9季ぶりのリーグ制覇が決まる。横浜FCは勝ち点32のまま。9日に同37で17位の横浜Mが勝てば、横浜FCのJ2降格が確定する。
試合終了の笛が鳴った夕暮れ時、肌寒い気温の中でもスタジアムの熱気は最高潮だった。リーグ戦4連勝で首位鹿島を勝ち点1差のまま、ピタリと追走。逃げる“鹿”に食らいつき、柏のロドリゲス監督は「価値ある勝ち点3を取れた」とうなずいた。
1週間前は失意のどん底だった。優勝を目指した1日のルヴァン杯決勝で、広島に1-3で完敗。あと一歩でタイトルを逃したショックは大きく、指揮官は「難しい1週間になった」と振り返る。それでも熱血男の真価を発揮。「決して悲観することなく、やり続けよう」と選手を鼓舞してきた。
その熱意に引っ張られるように、選手たちは吹っ切れた。後半2分に右サイドを駆け上がり、マイナスのクロスで決勝点となる相手のオウンゴールを誘発したDF原田は「レイソルはまだ死んでないよって、周りに示せた」と納得の表情。MF小泉も「ルヴァンのことをみじんも感じさせない試合ができた」と、リバウンドメンタリティーを証明する1勝となった。
キックオフ2時間前から鹿島の試合が行われていたが、情報はシャットアウト。ロドリゲス監督は「自分たちに集中しよう」と雑念を排除させた。いつも通りのプレーをすれば勝てるという、自信の裏付けだった。
1点リードの試合終盤にはコーナーキックエリアでボールを保持し、時間を消化。攻撃的サッカーを掲げ、最後まで攻め続ける今季のスタイルでは珍しい光景だった。「自分たちは勝たなきゃ話にならない状況。勝つためのプレー選択をみんなが意識している」とDF古賀。泣いても笑っても残り2戦。14年ぶりの逆転Vへ、勝利あるのみだ。