「フィギュアスケート・NHK杯」(8日、東和薬品ラクタブドーム) 女子フリーが行われ、今季限りでの現役引退を表明してい…
「フィギュアスケート・NHK杯」(8日、東和薬品ラクタブドーム)
女子フリーが行われ、今季限りでの現役引退を表明している北京五輪銅メダリストで、ショートプログラム(SP)首位の坂本花織(25)=シスメックス=がともに今季世界最高となるフリー150・13点、合計227・18点で2年連続4度目の優勝を飾り、ミラノ五輪の重要選考会となるGPファイナル(12月、名古屋)進出を決めた。4度目の優勝は浅田真央に並ぶ歴代2位タイ。青木祐奈(23)=MFアカデミー=が合計183・31点でSP9位から順位を上げて6位。北京五輪代表、樋口新葉(24)=ノエビア=は合計168・27点で9位だった。
自身最後のNHK杯を華麗に締めくくった。最終演技者として登場。自身のスケート人生を表現するフリー「愛の賛歌」にのり、冒頭でダブルアクセルを軽やかに決めると、3回転フリップ、3回転ルッツ-2回転トーループもきっちり成功させて、流れに乗った。後半も3回転サルコー、3回転フリップ-3回転トーループ、ダブルアクセルからの3連続ジャンプ、最後の3回転ループと決めると、伸びやかな歌声にのり、情感豊かに演じ切った。
演技を終えると、両拳を振り下ろして感情を爆発。笑顔でスタンディングオベーションに応えた。得点を見ると「えっーー!」「あらまぁ~」と口を大きく開けて驚き、前に倒れそうになる場面も。満面の笑みで歓声に応えた。
優勝者インタビューでは世界最高得点と聞き「え?そうなんですか?」と驚き、「すごくうれしいです」と笑顔。「昨日ほど余裕がなくて結構必死だったんですけど。余裕がなくて、6分間のリンクインの時にエッジケースを外し忘れるという痛恨のミスがあったんですけど、なんとか演技までに落ち着かせることができた」と告白。ラストシーズンも中盤戦に突入。「最後という気持ちはあまりないけど、最後と決めてから練習がすごい楽しくて」と明かし、次世代の台頭にも「次世代に譲るのはまだ数カ月待って」と笑った。ここからは五輪選考の重要局面を迎える。「本当に試合も残り少なくなってきて、最後の最後のいい演技ができるように。またこれからファイナル、全日本に向けて今日以上のものができるようにして練習して、しっかり全日本で五輪の切符を掴んで、五輪で結果を残せるようにしたい」と、見据えた。