「フィギュアスケート・NHK杯」(8日、東和薬品ラクタブドーム) 女子フリーが行われ、今季限りでの現役引退を表明してい…

 「フィギュアスケート・NHK杯」(8日、東和薬品ラクタブドーム)

 女子フリーが行われ、今季限りでの現役引退を表明している北京五輪銅メダリストで、ショートプログラム(SP)首位の坂本花織(25)=シスメックス=がともに今季世界最高となるフリー150・13点、合計227・18点で2年連続4度目の優勝を飾り、ミラノ五輪の重要選考会となるGPファイナル(12月、名古屋)進出を決めた。

 完璧な演技で締めくくったNHK杯。ただ、坂本らしいコミカルなシーンもあった。優勝者インタビューで坂本は「昨日ほど余裕がなくて結構必死だったんですけど。余裕がなくて、6分間のリンクインの時にエッジケースを外し忘れるという痛恨のミスがあったんですけど、なんとか演技までに落ち着かせることができた」と告白。リンクインの場面。各選手、場内の選手紹介からすでにカバーを外した状態で走ってリンクインしていたが、坂本だけポーズをとった後、カバーを慌てて外してリンクインする場面があった。

 演技を終えると、両拳を振り下ろして感情を爆発。笑顔でスタンディングオベーションに応えた。得点を見ると「えっーー!」と口を大きく開けて驚き、前に倒れそうになる場面も。満面の笑みで歓声に応えた。優勝者インタビューでは世界最高得点と聞き「え?そうなんですか?」と驚き、「すごくうれしいです」と笑顔。「本当に試合も残り少なくなってきて、最後の最後のいい演技ができるように。またこれからファイナル、全日本に向けて今日以上のものができるようにして練習して、しっかり全日本で五輪の切符を掴んで、五輪で結果を残せるようにしたい」と、見据えた。

 最後のNHK杯も周囲を笑顔にする坂本らしい締めくくりとなった。