侍ジャパンの守護神争いが激化する。「ラグザス 侍ジャパンシリーズ2025 日本VS韓国」(15、16日、東京ドーム)へ向…

侍ジャパンの守護神争いが激化する。「ラグザス 侍ジャパンシリーズ2025 日本VS韓国」(15、16日、東京ドーム)へ向けた宮崎強化合宿2日目、井端弘和監督(50)が抑え候補として期待する大勢投手(26)と松山晋也投手(25)がそろってブルペン入り。この合宿が“初絡み”となった2人はさっそく呼び名を決め合って距離を縮めた。セ界を代表する剛腕コンビが、来年3月のWBC本番での守護神を見据えてともに高め合っていく。

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これが令和の? 守護神争いだ。闘争心バチバチ…ではない。大勢は自身のブルペン投球を終え、松山のブルペン投球を興味津々に見つめた。「普段は見られないですし、見てても自信なくなるようなボールを投げてた。ああやって僕も投げられるように頑張りたいなと自分に思い知らせるように見てました」。浮き上がるような球筋と投げっぷり。自然と触発された。

球界を代表する剛腕同士。当然存在は認識していたが、今キャンプが“初絡み”だった。1学年後輩の松山から「なんて呼んだらいいですか?」と聞かれた大勢は「何でもいいよ」と答えると「タイちゃんにします。いやでも…やっぱりオウタさんにします」と呼ばれ慣れないニックネームを連発された。登録名が名前の「大勢」なだけに、あまり知られていない名字「翁田(オウタ)さん」呼びには「(ドジャースの佐々木)朗希だけだと思います」と苦笑いしながらも「心を打ち明けてくれてるのかなと」と距離が縮まった。

とはいえ一気に縮まる…わけでもない。後輩の松山のことは「松山君と呼んでます。まだ2日目なので」とわずかに距離がある。松山からは「ご飯行きましょう」と誘われたが、大勢が「じゃあ今日行こうよ」と返すと「今日は無理です…」とやんわり断られた。芯を持って断るのも現代風? 大勢は「また行けたら行きます」と徐々に距離を詰めていく。

大勢はルーキーから守護神を務め、今季から8回を主戦場にする。松山も昨季までセットアッパーで今季から守護神に。井端監督は「(8回と9回を)両方とも経験してるのはすごく大きい。(WBCでは)開幕から3連戦になるので、3つ(3連投で)行かせるわけにはいかない。1人でも多く1イニングをピシャっと抑えてくれるピッチャーがいるとありがたい」と役割を完全に固定はせずとも、2人にかける期待は大きい。バチバチ…ではなく高め合いながら9回の座を争っていく。【小早川宗一郎】

日本松山(守護神争いに)「自分ができることをまず発揮して、他の選手たちからいいものを吸収できるようにやっていきたい」