<明治安田J1:G大阪0-5柏>◇18日◇第34節◇パナスタ柏レイソルが敵地でガンバ大阪を圧倒し、14年ぶり2度目のリー…

<明治安田J1:G大阪0-5柏>◇18日◇第34節◇パナスタ

柏レイソルが敵地でガンバ大阪を圧倒し、14年ぶり2度目のリーグ制覇に望みをつないだ。

5点を挙げたゴールラッシュの口火を切ったのはMF小泉佳穂(29)だった。前半7分に右サイドでのパスに抜け出すと、ゴール方向へドリブル。最後は切り返しでDFをかわし、流れるように左足でゴール隅に決めた。2戦連続となる今季7点目を「いい崩しができて、最後の瞬間も中に(味方の)人数がそろっていたから自分に時間ができた。チームとして取れた1点」と振り返った。

同15分には、中盤でフリーになると、狙いすました浮き球のパスをゴール前へ送る。これをDFジエゴが胸で落とし、MF中川敦瑛が追加点。「比較的ボールも握れたし、自分たちのやり方にも自信があったので、いい手応えで試合を進められた。今上位にいる要因の1つが、5バックで固められた時でも点が取れていること。今年の良さが出せた試合だった」と、納得の戦いの中で得点を生み出した。

開始からわずか19分間で3点を決めても、攻撃の手を緩めることは一切考えなかった。「3-0になった時点で得失点差のことを考え始めた。あと2~3点取りたかったっていうのが本音。ああいう点差になると、相手のモチベーションが下がって、より点が取りやすいシチュエーションになると思っていたので、もう少し取りたかった」。チームでも共通して持っていたこの意識が後半の2ゴールを呼び込んだ。

鹿島との前節までの勝ち点差を「5」から「3」とするだけでなく、勝ち点差も「9」から「4」と一気に縮めることに成功。「また少しリアリティーが出てきた。今までは得失点差(が不利)で見えなかったけど、今日でそこでの優勝も見えてきた。非常に大きな1試合になった」。価値のある1勝を素直に喜んだ。

この試合ではFC東京U-15むさしで1学年下にいたMF安部柊斗、全国高校選手権で準優勝した前橋育英高で同学年だったMF鈴木徳真とマッチアップ。旧知の選手との対決は「(相手を)よくわかっていたから、楽しい試合だった」と笑顔も見せた小泉に軍配が上がった。

4シーズンプレーした浦和レッズからの加入1年目ながら、中心的存在として活躍する背番号8。残り4試合での逆転Vに向けたキーマンの1人が、アウェーの地でも輝いた。【永田淳】