「箱根駅伝・予選会」(18日、陸上自衛隊立川駐屯地~国営昭和記念公園) 第102回箱根駅伝(26年1月2、3日)の出場…

 「箱根駅伝・予選会」(18日、陸上自衛隊立川駐屯地~国営昭和記念公園)

 第102回箱根駅伝(26年1月2、3日)の出場権をかけたレースがスタートし、42校が10枚の本戦切符をかけた戦いに挑んだ。予選会は各校10~12人が参加し、上位10人の合計タイムで争い、中央学院大、順大、山梨学院大などが本戦出場権を獲得した。ボーダーライン上で伝統校によるし烈な争いが繰り広げられ、最後は予選会のサバイバルレースへの経験値で明暗が分かれた形となった。

 日体大は9位で継続中の記録では最多となる78年連続78度目の出場を決めた。日本選手の集団は序盤からスローペースが続いた中で、日体大は最初の5キロ19位、10キロも19位と出遅れた。それでもレースが動き始めた10キロから得意の集団走で順位を上げていき、15キロは15位、17・4キロで12位に浮上し、なんとか滑り込んだ。日体ブルーの襷が来年も箱根路を駆ける。

 10位に滑り込んだのは立大。これで4年連続の予選会突破となった。エースの馬場賢人(4年)が足のコンディション不良で直前で欠場。大黒柱を欠いた中での戦いだったが、3年生の原田颯大(3年)がチームトップの20位と奮闘。15キロ地点では4位、17・4キロ地点では8位と徐々に順位を下げながらも、首の皮一枚踏みとどまった。23年は直前に監督の電撃解任というトラブルを乗り越えて、前回は予選会1位のチームの底力が光った。高林監督は「やっぱり(馬場欠場の)チームへの影響大きかったが、馬場のために、チームのためにと走った子たちが1秒を大事にしてくれた。シードを取りたいと言っている子たちなので。そこに頼らずにどんだけ頑張れるかだよっていうところを話した」と語り、「やっぱりまだまだ1人1人のところを高めていかないと目標には近づけないというのは肌で感じてくれたと思う」と、本戦に向けてさらなる飛躍を期待した。

 立大と17秒差の11位で涙を飲んだのは法大。今年の箱根駅伝で15位に終わり、3年間保持していたシード権を喪失。4年ぶりの予選会。経験者がいなかった中で独特の雰囲気に飲まれた。5キロ、10キロと圏内の8位で通過し、15キロ、17・4キロでも9位通過。しかし、ここからの残り4キロで暗転。10人がゴールした順番では5番目。ただ、上位がタイムを稼ぎきれずに涙を飲んだ。レース後、坪田監督は険しい表情で「ゴールした段階で通ったと思ったので、まさか最後逆転されているとは思わなかった。全く(気持ちの)整理が付いていない。(レース自体は)予定通りだったが、これが予選会の怖さ。このタイム差なら、普通は(本戦に)通る。今までにない落ち方。記録間違えてないもんな…間違えるわけないもんな」と現実を受け止めきれないだった。

 過去優勝7度を誇る明大は12位で昨年に続き2年連続で切符を逃した。最初の5キロが18位、10キロは13位、15キロは12位と順位を上げたが伸びきれず。チームトップは大湊柊翔(3年)の46位だった。今春に就任した名将、大志田監督は「もうちょっとしっかり見てあげれれば。選手は頑張ってくれた。よくやってくれた」と選手たちを慮った。