<国内女子ゴルフツアー:富士通レディース>◇第1日◇17日◇千葉・東急セブンハンドレッドC(6697ヤード、パー72)◇…

<国内女子ゴルフツアー:富士通レディース>◇第1日◇17日◇千葉・東急セブンハンドレッドC(6697ヤード、パー72)◇賞金総額1億円(優勝1800万円)

米ツアーを主戦場とし、今季国内ツアーは2戦連続3戦目の出場の渋野日向子(26=サントリー)が、3人が並ぶ首位で折り返した。アウトコースの前半9ホールを4バーディー、ボギーなしの32で4アンダー。菅楓華、福山恵梨と並ぶ首位で、後半に突入した。7カ月ぶりの国内ツアー出場となった、前週のスタンレー・レディースホンダは、カットラインに2打及ばず予選落ち。米ツアーでの4戦連続と合わせ、自己ワーストに並ぶ5戦連続の予選落ちという不振から、劇的に復調した。

出だしの1番パー5で、7メートルのパットを決めて幸先よくバーディー発進した。さらに2番パー4も、5メートルのパットを決めて連続バーディー。3番パー4は、バーディーこそ奪えなかったが、バンカーからの第3打を、鋭いスピンをきかせ、70センチにピタリと寄せ、平日にもかかわらず、集まった大勢のギャラリーを沸かせて難なくパーとした。

最もギャラリーを沸かせたのは6番パー4。第2打をグリーン手前左のラフに打ち込んだが、ピンまで25ヤードの第3打を、ウエッジでフワリと浮かせ、緩やかに転がって直接決めるチップインバーディーを奪った。自身も驚くスーパーショットに、大歓声が起き、照れ笑いを浮かべた。

勢いは止まらず、直後の7番パー5では、2度目の連続バーディーとした。グリーン手前花道から、ウエッジでピン左80センチにつけて伸ばした。

前週の予選落ち後、静岡・裾野市の会場から福岡県に飛び、ゴルフスタジオで約3時間、パッティングの指導を受けた。機械を使ってデータを計測。さまざまなデータを取り「発見ばかりで、言葉にできません。手を使う動作が多すぎた。当たり前だけど、体を使って、大きい筋肉で打つことが大事。今までパターを替えたり、いろいろやったけど、気を付けるポイントが明確になった感じ。パッティングはずっと、型にとらわれないというか自分の感性でやってきた。科学的なものが必要」と、課題としていたパッティングが劇的に改善し、この日前半の好スタートにつながった。

パッティングの真骨頂は8番パー3だった。ティーショットをグリーン手前左のラフに打ち込み、第2打を寄せきれず、3メートル残ったパーパットを、決めきった。前週は、次々と外していた、外せない2~4メートルのパーパットを、しっかりと決めきり、グリーン上の手応えに確信を覚えたように、うなずいた。グリーン上の復調に引っ張られるように、ショットの精度も上向きとなって後半に突入した。