「フェニックス・リーグ、広島3-2オリックス」(16日、天福球場) 奪い合え!広島・新井貴浩監督(48)が16日、みや…

 「フェニックス・リーグ、広島3-2オリックス」(16日、天福球場)

 奪い合え!広島・新井貴浩監督(48)が16日、みやざきフェニックス・リーグを就任後初視察し、小園海斗内野手(25)以外のレギュラー白紙を明言した。坂倉将吾捕手(27)に捕手以外を守らせるオプションを用意させることも初公表。就任4年目の来季へ向けた変革はすでに始まっている。

 就任4年目を迎える来季は“変革の1年”になりそうだ。フェニックス・リーグの視察に訪れた新井監督が試合後に明かしたのは、新たなチーム構想。「今、ポジションが決まっているのは小園しかいない。あとはいろんな想定をしながらという感じかな」とレギュラーの白紙を強調し、競争の激化を期待した。

 「いろんな想定」の一環として明言したのが、坂倉の再コンバート案だ。今春キャンプ中に右手中指を骨折。その影響でスローイングに不安を抱えながらシーズンを過ごした。今季はチームトップの91試合でスタメンマスクを被ったが、打率・238に終わった。

 指揮官は「サク(坂倉)も来年は捕手一本じゃないよと彼には伝えている。内野もやるし、外野の練習もするとは思うと、彼には伝えてある」と説明。坂倉も例外なくポジション争いに加えていく方針を示した。

 複数ポジションを練習するのは坂倉だけではない。この日のオリックス戦では、佐々木が今秋初めて「3番・右翼」で出場。指揮官は「サクが三塁を守る時は(佐々木)泰がライトと。そういうオプションも考えられる」ときっぱり。佐々木の動きを直接確認し、「初めてのライトだったけど、まずまず動けるなと見えた」と合格点を与え、今後も外野に挑戦させ、起用の幅をさらにを広げていく考えを明かした。

 チームは23日に行われるドラフト会議で注目スラッガーの創価大・立石を1位指名すると公表済み。二塁、三塁を主戦場とする競合必至の長距離砲が加われば、ポジション争いはさらに加熱し、各選手のレベルアップにもつながっていくことが予想される。

 すでに岡本の先発転向、二俣の捕手再挑戦など成果が出ている明るい材料もある。「今秋のキャンプや、来年2月のキャンプに向けての競争は始まっている。決まっていないポジションがたくさんある。走攻守全てでレベルアップしてもらいたいと思っている。チャンスはたくさんあると思うので、絶対に奪い取ってやるという気持ちでやってもらいたいです」と若鯉に対し、メッセージを送った指揮官。新たな挑戦は宮崎・日南で動き始めている。