ドジャースの大谷翔平投手(31)が15日、ブルワーズとのナ・リーグ優勝決定シリーズ(7回戦制)第3戦を翌日に控えて本拠…

 ドジャースの大谷翔平投手(31)が15日、ブルワーズとのナ・リーグ優勝決定シリーズ(7回戦制)第3戦を翌日に控えて本拠地ロサンゼルスで練習を行い、屋外で異例のフリー打撃を実施。32スイングで2度の3連発を含む14本の柵越え。最長150メートル弾も放ち、復調気配を漂わせた。17日の第4戦の先発に向けて投球練習も行い、“二刀流”での活躍に備えた。

 大谷のバットから放たれた打球は大きな弧を描いて次々とスタンドに飛び込んだ。ドジャース移籍後、初めて屋外でのフリー打撃に臨み、2度の3連発を含む14本の柵越え。右翼最上部の屋根を直撃する推定150メートル弾もたたき込み、見守ったロバーツ監督、フリーマン、マンシー、カーショーらは興奮した様子で拍手し、歓声をあげた。

 ポストシーズンに入り34打数5安打、打率・147と不振に陥っているが表情は明るい。この日の練習では、試合で使用しない特製バットを手にし、登場曲も流して気分転換。鬱憤(うっぷん)を晴らすかのように何度も快音を響かせた。

 練習前に行われた会見では「打席のクオリティー(質)を高めていくことがまず最初にやるべきこと」と復調への鍵を語った。米メディアから打撃不振を二刀流の影響に関連づける質問が相次いだが、「去年がサンプル的に少ない、DHだけで臨んでいるシーズンだったので、単純に比較はできないが、やらないよりやってる方が体力的にきついのはシーズン中も同じ」と説明した上で、「それ(二刀流)が直接的に関係しているかは分からないし、体感的にはそうではないと思っている」と否定した。

 ロバーツ監督が「あのようなパフォーマンスではワールドシリーズは勝てない」と大谷に苦言を呈したことには「逆に言えば、打てば勝てると思っているのかな」と笑い、「打てるように頑張りたい」とうなずいた。

 2年連続のワールドシリーズ制覇へこれからも厳しい戦いが続く。「(ドジャースで)2回目のポストシーズンに出られて、ここまで勝ち上がってきているので、まずそれに感謝したい。本当にチーム一丸となってここまで来ているので、この先も1試合でも長くできるように頑張りたい」と力を込めた。本拠地に戻って迎える第3戦。爆発の予感が漂っている。