<阪神大学野球秋季リーグ:大産大4-3天理大>◇優勝決定戦◇16日◇大阪シティ信用金庫スタジアム今秋ドラフト候補の小出望…

<阪神大学野球秋季リーグ:大産大4-3天理大>◇優勝決定戦◇16日◇大阪シティ信用金庫スタジアム

今秋ドラフト候補の小出望那(もなく)捕手(4年=大産大付)を擁する大産大が天理大をサヨナラで下し、リーグ連覇を果たした。同大学の連覇は03年秋、04年春以来で、春秋の連覇は初。優勝決定戦の大一番を延長タイブレークで制した。

初回に先制され、4回にも2点の追加を許して0-3とリードされる展開。それでも6回にチーム初安打から適時失策で2点を返す。さらに1点ビハインドの9回に2死一、二塁から代打の井田一虎外野手(3年=石見智翠館)に適時打が生まれ、土壇場で振り出しに戻した。

延長タイブレークの10回表を長友一夢投手(4年=大阪)が無失点で切り抜ける。裏の攻撃で、けん制悪送球と小出が申告敬遠を受けて無死満塁し、最後は目川投(とう)内野手(2年=岐阜第一)がサヨナラ打を放ち、試合を決めた。

目川は人生初のサヨナラ打。「自分で決めようと思って打席に入りました。気持ち良いですね。最高です」と喜びを爆発させた。

直前には小出がつないだ。申告敬遠後に目川に声もかけ、「決めてくれると信じて打席に送りました。自分で決めたかったですけど、勝負事なので」と苦笑い。それでも、「目川が決めてくれてよかった」と歓喜の輪に加わった。

大産大は2季連続12度目のリーグ制覇。21年ぶりの連覇で、春秋連覇は初めて。小出は「試合前も歴史を変えようと会話していたので変えられて良かった」と喜びに浸った。

市川哲也監督(48)も「まさか0-3から勝つとは。フォアボールも多かったので、最後チャンスあるかなと思ってベンチから見守っていました。産大にとっては初めての春秋連覇。いい報告ができるかなと思います」と笑顔を見せた。

明治神宮大会出場を目指し、10月31日からは関西地区代表決定戦が行われる。目川は「僕たちは挑戦者。一戦一戦全力でやっていきたい」と力を込めた。