女子ゴルフで米ツアーを主戦場とする渋野日向子(26=サントリー)が、不振脱出へ脱感性を宣言し、科学的にパッティングと向き…
女子ゴルフで米ツアーを主戦場とする渋野日向子(26=サントリー)が、不振脱出へ“脱感性”を宣言し、科学的にパッティングと向き合い始めたことを明かした。今季3戦目の国内ツアー出場となる、富士通レディースに向けて、開幕を翌日に控えた16日、会場の千葉・東急セブンハンドレッドCで行われたプロアマ戦に出場。18ホールを回った後、報道陣の取材に応じた。静岡・裾野市の東名CCで行われた前週のスタンレー・レディースホンダで、日米ツアー5戦連続予選落ちを喫した後、14日に福岡県にあるスタジオに行き、約3時間、機械を使って数値を計測した上で、パッティングの指導を受けたという。
渋野は「今までパターを替えたり、いろいろやったけど、自分の気をつけるポイントが明確になった感じ。もう、悩みに悩んで、悩みまくってる。やっぱり変えたいし、変わりたいし、逃げたくない」と、力説した。前週の特に第2ラウンドは、グリーン上が不調で、カットラインに2打及ばず予選落ち。「短いパットも、かなり外してしまい、すごくショックだった」。ホールアウト後は、報道陣の取材に応じることができないほど落ち込んでいた。
従来の自身のパッティングを「あんまり型にとらわれないというか、自分の感性でやってきた」と、限りなく“我流”に近い形だったと振り返った。それが福岡県内のスタジオで、はっきりと数値として課題が示された。「手を使う動作が多すぎた。当たり前のことだけど、体を使って、大きい筋肉で打つということ。いろいろ話を重ねていく中で、科学的なものが必要だとなった。勉強しに行かないと、という感じで行った」。スタジオ滞在は約3時間。「発見ばかりで、言葉にできません」と、すぐに納得できる課題が、山のように見つかったという。
前日15日から、パッティングの練習をみっちり行ったといい「構えから変えたい」と、パッティングの調子が上向くことを「すごい楽しみ」と、自らの変化に期待している。「楽しみにやっていかないと、頭が地面に沈みそうになっちゃう」と、落ち込んで頭をズーンと下げるジェスチャーをつくり、笑いを誘うほど明るさも戻った。今大会の目標は「信じて打つこと。予選通りたい」ときっぱり。前週よりも、グリーン上がさえる姿を見せて、最終日まで戦い抜く決意だ。【高田文太】