11月2日に神奈川・横浜武道館で開催されるキックボクシングイベント『Super Bigbang2025』の中で行われる「…
11月2日に神奈川・横浜武道館で開催されるキックボクシングイベント『Super Bigbang2025』の中で行われる「Bigbangスーパーウエルター級王座決定戦」に出場する城戸康裕(谷山ジム)がインタビューに答えた(※同王座は、前王者の藤村大輔がけがの治療で長期離脱をするために今年6月に王座を返上)。
42歳の城戸はK-1MAXや新生K-1で輝かしい実績を残してきたベテラン。今年5月の『SPACE ONE』では、1度KO負けを喫していたワン・カイフェンを判定で下し、リベンジ成功とともにSPACE ONE 75キロ王座を獲得した。ビッグバンには約2年ぶりの参戦となる。
-最近は、海外でキックのトレーニングをしていたようですね
「いやー、ただの旅行ですよ。自分は世界遺産を観るのが好きなのでイタリアとマルタで観光していたんですけど、ついでに向こうのキックボクシングジムを調べて訪問し練習をさせてもらいました」
-イタリアというとペトロシアン選手が有名ですが、彼のジムですか?
「いえ、自分が行った場所はペトロシアンのジムから遠かったので、有名な選手がいないキックのジムに行きました。で、連絡をとったらK-1の城戸が来たとか騒がれて(笑い)。でかいやつも含めて、18人くらいの選手とスパーリングすることになりました」
-城戸選手は、海外でも知名度が高いんですね
「ありがたいことに、旅行だったのにいい練習になりました(苦笑)」
-今回はビッグバンで大輝選手とのタイトルマッチになります
「これまでビッグバンに18回出ていますけど、1回も負けていないです。Krushも負けていませんけど、ビッグバンはとくにホームというか、いいイメージしかないですね。ビッグバンで厳しい試合を経験していなければ、自分のレベルは今と違っていたと思います」
-ビッグバンの経験も大きな糧になっていると
「それは間違いないです。僕の戦績を振り返ってもらえば分かると思いますけど、イラン人とビッグバンで2回試合をしましたが、いずれも強かったです」
-ヴァヒド・ロシャニ選手(15年2月)と、マスード・ミナイ選手(13年6月)ですね(いずれも判定勝ち)
「とくにヴァヒド選手は強かったです」
-城戸選手は佐藤嘉洋さんと激闘を繰り広げたり、チンギス・アラゾフ選手からダウンを奪うなど、もはやレジェンドといってもいい存在。現在42歳ですが、着地点は考えていますか
「若い選手にスパーでやられるようになったら辞めます。今、K-1のシルバーウルフ、皇治さんのチームONE、谷山ジムで練習をしていますが、若い選手にやられることはないですからね。実力が落ちるどころか、むしろ相手の動きが先読みできるようになっています。次に右ストレートが来る、右ハイキック来るなとか蓄積されたデータで分かります」
-むしろ強くなっていると
「そう思います。攻撃をもらわないですから。あと自分は、海外のイベント含めて5試合連続でメインイベントを任されています。それがすべてを証明していますよね。年齢を重ねて若い選手と対戦する時は、だいたい年上の選手のけがが心配されるじゃないですか。でも自分の場合は、逆に相手のけがが心配ですからね」
-そんな40代はなかなかいませんね。その理由は
「技術に対しての探求心が消えないからだと思います。今はカーフキックが主流になっていますが、堀口恭司選手がRIZINで使ってから一気に広まりましたよね。あれを見た時、すぐにジムで練習して3カ月後には誰よりも使えるようになっていました。今でもトレーナーから技術を教わり勉強になると思ったら、ミット打ちが終わってから忘れないようにその場でメモしています」
-40代になっても強い理由が分かりました。今回の大輝選手との試合は、どんな内容になりそうですか
「大輝選手は、ヤンキーでパンチをガンガン打ってくる印象があります。今回も、同じようにガンガン来ると思いますので、その攻撃をどうさばくかですね。僕の先読みスキルをさく裂させます」