◇国内メジャー◇日本オープンゴルフ選手権競技 事前(15日)◇日光カンツリー倶楽部 (栃木)◇7238yd(パー70)…
◇国内メジャー◇日本オープンゴルフ選手権競技 事前(15日)◇日光カンツリー倶楽部 (栃木)◇7238yd(パー70)
2014年、17年大会覇者の池田勇太が、今年も国内最高峰の戦いに挑む。アマチュアだった2003年以来、一度も出場を絶やすことなく今年で23回目。出場選手では最長の連続出場記録を更新することになる。
今年の舞台となる日光カンツリー倶楽部は、池田にとって「思い入れがある」という特別な場所だ。記憶をたどると、初めてこの地を踏んだ02年の「関東アマチュア選手権」まで遡る。当時高校2年生だった池田は、4学年上の甲斐慎太郎と優勝争いを演じ、惜しくも2位で終えた。さらに、大会デビューを果たした翌03年の会場も奇しくも当地。首位と3打差の9位という鮮烈なスタートを切り、唯一のアマチュアとして19位につけてローアマを獲得した。
同コースで行われた21年「日本プロ」では1打リードの首位で最終日を迎えるも、71ホール目となる17番で痛恨のボギーを喫して2位。キム・ソンヒョン(韓国)にタイトルを譲る苦い経験もした。「4年前に勝てなかったとかは特になくて、あれはあれで終わったこと。ただ、やっぱり今回は今回で勝ちたいという気持ちはすごく強い」と話す。
22年から顎編位症によるバランスの崩れから身体のあらゆるところに痛みを覚え、23年に14シーズンにわたって守ってきたシードを喪失。下部ツアーにも出ながら今年は「人生初」という現地ウエーティングまでして出場機会を伺うなど、復活を目指してきた。
レギュラーツアーでの今季最上位は8月「ISPS HANDA 夏の決戦・誰が一番強いんだトーナメント」の12位。直近の3大会はいずれも予選通過と少しずつ状態を上げている。「寒暖差がひどくて(9月の)パナソニックオープンの週末に一回ギックリ腰になったけど、それ以外は大丈夫。自分が失ったものは計り知れないぐらい大きくて、それをこのナショナルオープンで全部費やせるかと言われると、正直そこまでの自信はないけど、でも、やるしかない」と意気込んだ。
1955年開場の当地は今年で70周年を迎えた。さらに、本大会は開催90回目と節目が重なる記念すべき年。「優勝できればもう100点どころか200点満点ぐらいだけど、それでもやっぱり優勝争いをしたいし、ここで戦っている自分の姿を見てもらいたい」。過去10年間の優勝者として立つ舞台で、揺るぎない闘争心をのぞかせた。(栃木県日光市/石井操)