ゴルフ界にも野球ファン、阪神ファンは数多い。女子でツアー通算2勝の安田祐香(24)=NEC=もその一人だ。3年ほど前に…

 ゴルフ界にも野球ファン、阪神ファンは数多い。女子でツアー通算2勝の安田祐香(24)=NEC=もその一人だ。3年ほど前に、親交の深い青木瀬令奈(リシャール・ミル)から誘われてファンになった。“歴”は浅いが、“熱”は本物だ。国内外を転戦する中で、時間を見つけて観戦するのが安田には最高のリフレッシュ。日本一奪回へ、熱いエールを送った。

 今季のリーグ優勝は、安田にとってもひと味違ったものだという。2023年の日本一は「応援はしていましたが、ルールとか、選手とか、よく分かってない部分もあったので」と、まだ喜び方も“手探り”だった。

 それから、折に触れての観戦を重ねるうちに、ルールも理解してきたし、青木を通じて梅野らと親交も生まれ、選手のことも分かるようになってきた。推しは「森下さん」とのこと。

 さらに今シーズンは青木だけでなく、別の友人とも球場に行くようになるなど、ファンとして完全に“独り立ち”した。公式戦にとどまらず、3月に大リーグのドジャースが来日した際、プレシーズンマッチでの阪神戦を見るほど、多彩な角度からの応援を楽しんでいる。

 今季は5試合ほど球場に足を運んだという。勝率は「7~8割はあると思います」と勝利の女神?を自任する。

 藤川阪神の戦いぶりについては「負けることもあるんですけど、それを十分に取り返すように勝ちを重ねてきた。気がつけば上を走っているので、すごく楽しく見させてもらってますね」と言う。「ピッチャー出身の監督なので、ピッチャーの気持ちが分かるのかな」と専門的な分析もする。

 昨年はCSファーストステージで敗退。その悔しさを晴らすように、今季は圧倒的な強さでシーズンを駆け抜けた。「そのままCSも勝って、突っ走ってもらえたら」と応援しつつも「ファイナルステージが最終戦までもつれ込んだら、月曜日(20日)になるので、(青木)瀬令奈さんと行く予定なんですが」と複雑な思いも。そうなっても勝率抜群の安田がいれば、CS勝ち抜けは約束されたも同然だ。

 ◆安田祐香(やすだ・ゆうか)2000年12月24日生まれ、24歳。神戸市出身。7歳からゴルフを始め、故・坂田信弘に師事。滝川二高に進み、17年の日本女子アマチュア選手権優勝、ナショナルチーム入りした。19年にプロテスト合格。昨年のミヤギテレビ杯ダンロップ女子でツアー初優勝を果たした。今年は富士フイルム・スタジオアリス女子で2勝目を挙げた。163センチ、53キロ。