ボクシングWBA、WBO世界スーパーバンタム級1位の中谷潤人(27=M・T)が3日間にわたるゴルフ場合宿を打ち上げた。1…
ボクシングWBA、WBO世界スーパーバンタム級1位の中谷潤人(27=M・T)が3日間にわたるゴルフ場合宿を打ち上げた。
12月27日、サウジアラビア・リヤドで開催される「RING5~ナイト・オブ・ザ・サムライ」興行でWBC世界同級8位セバスチャン・エルナンデス(24=メキシコ)との同級転向初戦を控え、11日から相模湖CCのコースを中心とした走り込みに入り、最終日の13日にはトレーニングを公開。起伏のあるコースをダッシュするなど下半身強化を図った。
連日、午前に8~9キロほど走り、午後は同CCでダッシュ系のメニューを消化した中谷は「良い具合に下半身に疲労がきている。芝は足にも良くてけがも少ない。景色も良くてリフレッシュできる。自分自身とも対話し、1つのスイッチを入れる場所ですね。順調に良いトレーニングができた」と手応えを示した。
9月中旬にWBC、IBF世界バンタム級王座を返上し、本格的に1階級上の肉体作りに着手。2~3キロほど筋肉量が増え、体重も平均で64~65キロ程度になっているという。中谷は「体重が重くなった分、(パンチを)乗せることができている。あとは減量し、どれだけスピードが出てくるのか楽しみにしている」と自信の笑みを浮かべた。
4団体統一同級王者井上尚弥(32=大橋)の元スパーリング相手で、通算戦績20勝(18KO)無敗のエルナンデスとの世界ランカー対決となる。中谷は「自分の成長につながる相手。パンチがある。向き合わないと分からないが、映像で見た限りではスピードはなさそう。ただ向きあっても驚きのないようにしっかりとイメージしながらつくりあげていきたい」と警戒することも忘れなかった。
所属ジムの村野健会長は「(中谷が)見た感じで体も一回り多くなった。気持ちも乗っている。試合はなくいても良い緊張感でスパーリング、走り込みができている」と調整ぶりに太鼓判を押した。来月には渡米し、約1カ月間の日程で師事するルディ・エルナンデス・トレーナーのもと、本格的な実戦トレーニングに入る予定だ。
世界主要団体のスーパーバンタム級でWBA、WBO1位にランクされているが、IBFでも最新で3位に入った。中谷は「ありがたいこと。でも世界王者を目指しているので引き続き、ぬかりなくやっていきたい」と口元を引き締めた。同興行は来年5月、東京ドームでの対決を約束して井上と“初競演”する舞台だけに、着々とスーパーバンタム級仕様への肉体作りを進めている。