日本代表(FIFAランキング19位)のMF南野拓実(30=モナコ)が、ブラジル代表(同6位)との再戦で進化をみせる。12…
日本代表(FIFAランキング19位)のMF南野拓実(30=モナコ)が、ブラジル代表(同6位)との再戦で進化をみせる。
12日、千葉市内で、歴代最多5度のW杯優勝を誇るサッカー王国との重要な一戦(14日、味スタ)に向けて調整。0-1で敗れた22年6月の前回対戦で先発。当時を振り返りながら、約3年の積み上げに自信を示した。FIFAランキング1桁の強豪相手に真好勝負を挑み、現在地を確認する。
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ブラジルを知る男がリベンジに燃えている。直近の22年の対戦時に左サイドで先発した南野はこう記憶をたどった。「あの時は日本が全然ボールを持っていなくて、ドン引きで90分やられたイメージしかない」。終盤のネイマールのPKによる1失点のみに抑えたがスコア以上の差があった。
そこから日本は変わった。ドイツやスペインを連破した直後のW杯カタール大会こそ同じく守備的なスタイルだったが、W杯優勝を掲げる現在は、より攻撃的な戦い方を志向。システムもW杯アジア最終予選からは両ワイドにアタッカーを配置する3-4-2-1に変えて主導権を握るチームに変貌した。
チームとしての積み上げを実感する。だからこそ「多少こっちから仕掛けたいし、守備ではめて自分たちの用意してきたものをちゃんと出して手応えを感じ取られるようにしたい」とやり返す思いが高まる。
カギとなるのは先制点。相手は10日韓国戦で大量5得点するなど攻撃の破壊力は脅威的で「W杯のシミュレーションと考えても、最大でも1失点でゲームを終えないといけない。前半はとにかく0(失点)で進めたい」とプランを描く。
王国相手にはデータが苦手を物語る。過去13戦で2分け11敗。5得点35失点と攻撃力を発揮するまでもなく散ってきた。「ビルドアップできれいにゴールなんてなかなかない。奪ってショートカウンターかゴールまで押し込んだところでちょっとラッキーとかそういう形かな」。真価が問われる一戦で活躍するイメージを膨らませた。【佐藤成】