<ナ・リーグ・地区シリーズ:ブルワーズ3-1カブス>◇第5戦◇11日(日本時間712日)◇アメリカンファミリーフィールド…

<ナ・リーグ・地区シリーズ:ブルワーズ3-1カブス>◇第5戦◇11日(日本時間712日)◇アメリカンファミリーフィールド

【ミルウォーキー(米ウィスコンシン州)11日(日本時間12日)=四竈衛】カブス、あと1歩届かず-。2勝2敗で迎えたナ・リーグ地区シリーズ「ブルワーズ-カブス」第5戦は、カ軍が競り負けて敗退した。「4番右翼」で出場した鈴木誠也外野手(31)はポストシーズン3本目となる同点ソロを放ったが、その後、勝ち越された。

戦いを終えた鈴木の胸には、無念さと充実感が交錯していた。「いろんな経験をしたシーズン。すごく勉強になりました」。0-1と1点ビハインドの2回、快速右腕ミジオロウスキーに対し、カウント1ボールから101・4マイル(約163キロ)の速球をライナーではじき返し、右中間ブルペンへ飛び込む同点ソロ本塁打を放った。だが、カ軍の得点はその1発のみ。敵地の空気は変えられないまま、終戦を迎えた。

夢に届かなかったとはいえ、好不調の波を繰り返す中、公式戦終盤からポストシーズン(PS)まで12戦8発で締めくくった。「シーズン中の波は付きもの。それを小さくするのは毎年の課題。最後、いい形で終われたのは自信になりました」。32本塁打、103打点と自己新を更新。初のPSも経験し、名実ともにメジャーを代表するスラッガーの仲間入りを果たした。

5年契約の最終年となる来季は、個人、チームともに目指すべきハードルはおのずと上がる。「すごく楽しかった。またここに戻ってきたい」。敗れても、鈴木の穏やかな表情には、心地よい疲労感がにじんだ。