<フィギュアスケート:東日本学生選手権>◇12日◇東京・辰巳アイスアリーナ◇男子7・8級フリーのみで競う男子7・8級は、…

<フィギュアスケート:東日本学生選手権>◇12日◇東京・辰巳アイスアリーナ◇男子7・8級

フリーのみで競う男子7・8級は、東洋大2年の戸田晴登(19)が129・77点で優勝した。

総合5位だった先月の東京選手権のフリーから11点以上を積み上げ、「ジャンプミスをしても切り替えて流れを切らさないように練習してきた。1つ1つ集中してできた」と白い歯を見せた。

冒頭のトリプルアクセル(3回転半)-ダブルアクセル(2回転半)のコンビネーションを決めると、続く3回転半も着氷。3回転ループで若干の乱れはあったものの、落ち着いて7本全てのジャンプを降りた。今季から3回転半を2本組み込む構成にチャレンジしており、今大会が初めての同時成功。「こんなに早く安定すると思っていなかった。武器にできてよかった」と胸を張った。

福岡の飯塚でフィギュアスケートを学んだが、大学進学で上京。「(大島)光翔くんのキスクラ(キス・アンド・クライ)や演技を見ててめちゃくちゃ楽しそうだと思った」と、憧れの先輩がいる埼玉アイスアリーナへ拠点を移した。大島淳コーチには競技に向かう心構えなどを習い「技術はもちろんメンタル面で大きく変われた」と成長を実感。昨年末には念願の全日本選手権初出場を果たした。

今年3月には高橋大輔さんがフルプロデュースするアイスショー「滑走屋」にも出演。「お客さんに訴えかけるようなスケートを目指してやるようになった」と、表現面でも貴重な学びを得た。身長175センチで、手足の長さを生かしたスケートが持ち味の19歳。次戦は、全日本へつながる東日本選手権(23~26日、茨城)が控える。「他の人と違う表現が見せられたら」とさらなる進化を誓った。【勝部晃多】