「国際親善試合、日本代表-のパラグアイ代表(10日、パナソニックスタジアム吹田) サッカー日本代表は9日、国際親善試合…
「国際親善試合、日本代表-のパラグアイ代表(10日、パナソニックスタジアム吹田)
サッカー日本代表は9日、国際親善試合のパラグアイ戦(10日)に向けて、試合会場のパナソニックスタジアム吹田で調整した。会見した森保一監督(57)は「得点にこだわっていく」と、2戦無得点で1分け1敗に終わった9月の米国遠征からの改善を強調。所属クラブで絶好調の上田綺世(27)=フェイエノールト=は特別な新背番号『18』とともに、攻撃陣を先導していく覚悟を口にした。ブラジル戦(14日・味の素スタジアム)を含め、南米の強豪からゴールラッシュをもくろんでいく。
「勝つためには得点を奪わないといけない」。当たり前の言葉だが、指揮官の口調に熱がこもった。W杯最終予選の終盤以降、サウジアラビア、オーストラリア、韓国、メキシコ、米国と、格下を除いて相手から複数得点が奪えない試合が続いている。モヤモヤを断ち切れるか。南米予選で2番目に失点が少ない、堅守のパラグアイに挑む。
9月の米国遠征では2戦無得点。善戦したメキシコ戦ではチャンスを作りながら最後の精度を欠いた。「いい守備からいい攻撃を、最後決め切って終わる」と完遂を目指す。練習では攻撃担当の名波コーチ主導に「チャンスがあったら足を振る」と、選手へシュートの意識付けを働きかけた。
国際Aマッチで3試合連続無得点となれば、1999年3月のブラジル(0-2)、6月のベルギー(0-0)、ペルー(0-0)以来26年ぶりとなる。内容重視とはいえ、W杯優勝を目標に掲げる上ではこのような結果は許されない。
ただ、非常に苦しいチーム状況であることは否めない。主力だけでMF遠藤、三笘、守田、DF板倉、町田、冨安、高井、伊藤がケガで不在。痛めている左足首の影響で8日の全体練習を回避したMF久保に加えて、この日はFW前田が別メニュー調整となった。森保監督は「明日勝つために、ベストだと思われるメンバーを編成する」と話したが、強固な守備をこじ開けるのは決して簡単ではなさそうだ。
期待が高まるのは、今季オランダリーグで8戦8得点と絶好調のFW上田だ。ブラジル戦を見据え途中出場の可能性もあるが、本人も「自信を持ってプレーできる」と自負する。今活動から『9』だった背番号が、希望していた『18』に変更。憧れの父がつけてきた番号で「それを国と一緒に背負って戦えるのは特別。1点でも多く取ってチームを助ける」と、より一層気合が入った。
遠藤不在で主将の代役に注目が集まるが、森保監督は「あえて」空位にした。
「1人に頼るのではなく、全員がリーダーの自覚を持ってもらい、チームのために何ができるか。それぞれがリーダーシップを発揮してもらって、よりチームの和、パワーを強力にしていきたい」
逆境の中、壁を壊し、前に進めるか。真価が問われる一戦となる。