陸上男子で、8日に富士通陸上競技部から退部・退社することが発表されたマラソン日本記録保持者の鈴木健吾(30)が、9日まで…

陸上男子で、8日に富士通陸上競技部から退部・退社することが発表されたマラソン日本記録保持者の鈴木健吾(30)が、9日までにインスタグラムを更新。「ご報告」と題し、大きな決断に至った思いを長文でつづった。

鈴木は「2018年に富士通に入社してから、約7年と半年という長きにわたり在籍させていただきました。怪我も多く、チームに十分な貢献ができなかった部分もあったと感じています。それでも、富士通社員の皆さん、スタッフの皆さん、選手の皆さんのおかげで、ニューイヤー駅伝の優勝やマラソンの日本記録といった、かけがえのない経験をさせていただきました。富士通でなければ決して味わえなかった経験ばかりで、感謝の気持ちしかありません」と改めて関係者へ感謝。

「チームに十分な貢献ができなかったという悔しさや、富士通という恵まれた環境、そして心強い選手・スタッフの皆さんと離れる寂しさもありますが、私も年齢的に限られたチャンスの中で、より一層の覚悟を持ってマラソンに挑みたいという思いから、独立してプロとして活動するという決断をいたしました」と、プロ転向へ、決意新た。

「ずっと一緒にマラソンをみてもらっていた福嶋総監督をはじめ富士通のみなさんにこのような決断に背中を押して頂いたこと、感謝しかありません。ここまで私のマラソン人生を作って頂いたのは富士通のおかげです」とつづり、富士通社員に対しても「特に所属のIPKチームの皆さんにはいつも応援いただきました。2019年のMGCでは鈴木健吾タオルでの大声援はとても背中を押されたことを強く印象に残っています」とお礼の気持ちを表した。

また今後に向けては「今まで会社や陸上部にサポートしてもらい、守ってもらっていたのでこれから大変なことも増えると思いますが、後悔のないよう、自分の信じる道を走り続けたいと思います。富士通の皆さんの多大なるサポートに感謝します。またぜひ一緒にトレーニングさせてください。Special thanks to FUJITSU.」などとつづった。

この投稿に、ファンやフォロワーからは「決断した自分を信じて、新しい道を進んでください」「新たな挑戦を全力応援致しますー」「新天地でより飛躍し走り続けてください」など、応援メッセージが多数寄せられた。

鈴木は愛媛・宇和島市出身の長距離ランナー。神奈川大を経て、18年から名門の富士通に入社した。21年2月には日本記録となる2時間4分56秒をマークし、同12月には女子マラソンの一山麻緒との結婚を発表。近年は故障が続いていたが、今年2月の大阪マラソンでは2時間6分18秒で8位となり、復活の兆しを見せていた。