笑顔のMF中村敬斗(25=スタッド・ランス)が戻ってきた。国際親善試合パラグアイ戦(10日、パナスタ)、ブラジル戦(14…

笑顔のMF中村敬斗(25=スタッド・ランス)が戻ってきた。国際親善試合パラグアイ戦(10日、パナスタ)、ブラジル戦(14日、味スタ)に臨む日本代表メンバーに6月以来の選出。クラブからの移籍を求める中で、約2カ月活動していなかった期間、精神的に不安定になったことを激白した。チーム復帰後は4戦2ゴール2アシストと圧倒的な活躍。南米の強豪との2連戦で、MF三笘薫不在の左サイドの1番手であることをアピールする。

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代表活動に帰ってきた中村は相変わらずさわやかだった。吸い付くようなボールタッチを披露し、鋭い弾道のシュートを連発。「体調いいですよ!」と全快をアピールした。

昨季クラブの2部降格が決定。オフにステップアップを望んだが、かなわなかった。チームの始動から帯同せず、夏のジャパンツアーにも参加しなかった。当然9月の代表戦は選外で、復帰したのはリーグ開幕後の9月11日。「はっきり言って移籍したかったのは事実ですけど、いろいろあってチーム残ることになったので、そこはもう腹くくってやるしかない」と覚悟を決めた。

この間の活動不参加をクラブは「病気欠勤」と公表した。中村自身は「精神的なところは浮き沈みはありました」と告白し「難しい時間だったのは事実ですけど、いつ戻ってもいいように準備は一応していました」。現地では練習ボイコットやクラブの施設に出入り禁止などと報じられたが「7、8割はうそというか、事実じゃないのは確か」と訂正した。

迎える南米連戦。選外の三笘に代わり、左サイドのけん引約に期待がかかる。「いい相手に対してどれだけプレーできるか気になる。チャンスあれば(点を)取りたいですね」と闘志を燃やした。【佐藤成】