◇米国女子◇ロッテ選手権 presented by ホアカレイ 最終日(4日)◇ホアカレイCC (ハワイ州)◇6566…
◇米国女子◇ロッテ選手権 presented by ホアカレイ 最終日(4日)◇ホアカレイCC (ハワイ州)◇6566yd(パー72)
最終日最終組で優勝争いを演じた勝みなみは、リーダーボードを全く気にかけることなくプレーしていたという。2度のチップインなど3つ伸ばし、首位に並んで折り返しても「自分が伸ばせるんだから、ほかも伸ばせるだろうと思って。上を意識せずに普通にラウンドしていました」。本領発揮の感が漂う米ツアー3年目の活躍は、そんなメンタル面の落ち着きも支えとなっている。
しっかり戦況を把握したのは、通算16アンダーで3人が並ぶ首位タイにつけていた17番ティ。このホールの2打目以降を悔しがる。残り125ydほどで、54度のウェッジを握ったセカンドは打つ前のイメージも悪くなかったが、芝に突っかかるようなショットになった。グリーン左にこぼれ、パターと迷った末のアプローチが大きくオーバー。「下り(が入るライン)っていうことをなぜか忘れていて…。強く打っちゃって、『もうやっちゃったわ…』みたいな。17番はいい判断ができなかった」と勝負どころのボギーを振り返った。
同じ1打差2位から出たファン・ユミン(韓国)に2打及ばない3位フィニッシュ。「69」とスコアを伸ばした戦いだったからポジティブだ。米ツアー初の首位発進を決めるも、悪天候で大会中止となった2週前の「ウォルマート NW アーカンソー選手権」に比べれば感覚が良くはなかったというショットをパッティングでカバーしての優勝争い。平均パット数で上位につけるスタッツとは裏腹に、シーズンを通して短い距離を決めきる点でもどかしかったグリーン上がスコアメークを支えたのもプラス要素といえる。
「あとはショットとパットがかみ合えば、優勝がホントに手の届くところにある」。力強いコメントも、米国に主戦場を移してからの過去2シーズンとの違いを実感しているからこそ。「去年とかおととしは全然手の届かないものだと思ってはいないけど、心のどこか、奥底には(信じきれない部分が)あって。今年の途中から調子が良くなって、だんだんと思えるようになってきた。気持ちが前向きだし、失敗しても、また獲れるよっていう雰囲気が出てきた」とうなずく。
自己ベスト更新が確実なポイントランキングは27位まで浮上した。「この経験は、これからに生かせると思う」。コツコツと積み上げてきたものが次週からのアジアシリーズ、そして残るフロリダ2試合で結実してもおかしくない雰囲気がある。