「ドジャース4-6アストロズ」(5日、ロサンゼルス) ドジャースの大谷翔平投手(31)が、アストロズ戦に「1番・投手兼…

 「ドジャース4-6アストロズ」(5日、ロサンゼルス)

 ドジャースの大谷翔平投手(31)が、アストロズ戦に「1番・投手兼指名打者」で出場。日米通じて初めて自身の誕生日にマウンドに立ち、最速162キロの直球と切れ味鋭い変化球で三者連続三振を記録するなど、予定された2回を1安打無失点に抑えた。打者では4打数1安打1四球で得点に絡むことができず、チームは約1カ月ぶりに連敗した。

 前夜に18得点を奪った強力打線をねじ伏せた。圧巻の投球は二回だ。4番ウォーカーをスライダーで空振り三振を奪い、5番もスライダーでバットに空を切らす。6番ディアスにはスライダーより曲がりの大きいスイーパーで空振り三振。“投手版ショウタイム”で5万人が詰まった本拠地を熱狂させた。

 「ハッピーバースデー!ショウヘイ!」。試合前のフィールドに姿を見せた大谷に、スタンドからお祝いの声が飛んだ。プロ13年目で初のバースデー登板。「『おめでとう』って言ってもらえることはうれしいと思いますけど。普段と同じようにプレーできればと思って、マウンドに上がりました」。平常心で右腕を振った。

 初回は先頭から安打を許すも、次打者は直球でバットを折り二ゴロ併殺打。通算2321安打のアルトゥーベを遊ゴロに仕留め、10球で3人を料理した。予定の2回を投げ、マウンドを降りる際には場内のオルガン演奏で誕生日ソングが流された。年齢と同じ31球は復帰後最多。最速162・4キロの直球と切れ味抜群の変化球にロバーツ監督は「登板重ねるごとに良くなっていることに感心するよ」と称賛の言葉を贈った。

 昨年2月に結婚を発表し、今年4月には第1子誕生を報告。肉体面は「年を取ったとは思わない。20代前半と感覚的な違いはないと思う」と言い切るが、精神面は「それはだいぶ違う」という。「家庭を持って子どもも生まれれば変わる。人生観を変えるようなことは、必ずしもプラスな部分だけではないけど、自分を成長させてくれる。何事も経験」と話した。

気持ち新た

 打者では31歳の日に31号弾は出ず、1安打1四球。投手復帰後の18試合は打率・212(66打数14安打)で、「すごく悪い感覚はないですけど、ちょっとしたズレ」と説明。チームは6月6、7日以来の連敗で連続勝ち越しカードは6で止まった。「野球を家に持ち込みたくない」。初めて3人で過ごす記念の日。リフレッシュして次戦に臨む。