<陸上:日本選手権>◇6日◇最終日◇東京・国立競技場◇男子200メートル決勝22歳の鵜澤飛羽(とわ、JAL)が自己タイの…
<陸上:日本選手権>◇6日◇最終日◇東京・国立競技場◇男子200メートル決勝
22歳の鵜澤飛羽(とわ、JAL)が自己タイの20秒12(無風)で、原義明(55~57年)、友永義治(72~75年)以来3人目の3連覇を達成した。参加標準記録(20秒16)も突破しており、9月の世界選手権東京大会代表に内定した。
ただレース後の表情はさえず。03年末続慎吾の日本記録(20秒03)に届かず「いや難しいっすね。もうちょっと落ち着けば、あと0・03秒はいけた」と悔しげに振り返った。日本記録更新の期待の大きさから、5月に右耳の突発性難聴を患ったことも告白。「思った以上に19秒台のプレッシャーを感じている。期待してくれているのは分かるし、それに応えたい思いがあるが、ちょっと限界が来ている」と吐露した。
鵜澤は宮城県栗原市出身。中学までは野球少年だったが、築館高から陸上を始め、2年時の19年全国高校総体(インターハイ)で東北勢史上初の100、200メートルで2冠を達成した。21年に筑波大へ進学し、3年時の23年世界選手権では初出場ながら準決勝に進出。4年時の24年パリ五輪でも準決勝に進んだ。
社会人1年目となった今季は、好記録を連発していた。従来の自己ベストは23年の20秒23だったが、5月3日の静岡国際決勝で20秒13をマーク。同31日のアジア選手権決勝で日本歴代4位の20秒12を記録し、2連覇を達成した。
今秋の世界選手権の目標は、03年銅メダルの末續、17年7位のサニブラウン・ハキームに続く日本人3人目の決勝進出。この日も「決勝で走ることを第一に目指したい」と意気込んだ。直近の世界大会での準決勝突破ラインは、24年パリ五輪が20秒31、23年世界選手権が20秒21、22年同選手権が20秒10となっており、鵜澤が決勝へ進む可能性は十分にある。