◇LIVゴルフリーグ◇ダラス◇マリドーGC (テキサス州)◇7533yd(パー72)LIVゴルフリーグの選手として2年…

◇LIVゴルフリーグ◇ダラス◇マリドーGC (テキサス州)◇7533yd(パー72)
LIVゴルフリーグの選手として2年目を迎える香妻陣一朗。チームメートから「JINI(ジーニー)」の愛称で呼ばれる彼が、世界のトップ選手が集うLIVの雰囲気や試合の舞台裏、そして自身が所属するチーム「アイアンヘッズ」の内輪話など現地情報を発信。ケガから復帰後好調を維持している様子を、プレーオフで惜敗したシーズン第9戦「ダラス」からお届けする。

LIVの選手として初めて優勝に手が届く位置で戦えました。正直そんな位置でプレーできたことに、自分でも驚いています。惜しくもプレーオフで敗れてしまいましたが、優勝を意識した中でもいいプレーができたので自信につながりました。
優勝を意識し始めたのは、13番ホール(最終日2番スタート)。同組で回っていたハロルド(・バーナーIII)が首位にいることに気づき、そのホールでハロルドがボギー、自分がバーディとったらスコアが並んだんですよ。「あれ?これひょっとしてワンチャンあるのかな」って。上がり3ホールは緊張しましたが、スコアを伸ばさないと、という気持ちでプレーして、最終的に4アンダーで上がりました(トータル6アンダー)。
それでも後続が伸ばすと思っていたので、レストランで飲み物飲んだりしてくつろいでいたんです。そうしたらチームメートのケビン(・ナ)やダニー(・リー)が、「ジーニー、パター(練習に)行け」ってしつこく言ってくるんですよね(笑)。体を休めないほうが良いって。こういうとき、チームメートの存在はありがたいですよね。背中を後押ししてくれて。みんな最後まで自分に付いて応援してくれました。

プレーオフは、パトリック・リード、ルイ・ウーストハイゼン(南アフリカ)、ポール・ケーシー(イングランド)という4人での戦い。誰が勝っても初優勝の状況でした。プレーオフ1ホール目で、ウーストハイゼンはティショットを池に、ケーシーもラフに打ち込んで2打目を残り60ydほどの難しいバンカーに入れました。ティショットがフェアウェイにいった自分と、打てそうなラフから2打目を打つリードの一騎打ちに。
2打目を先に打った自分は、左端に切られたピンに対して真ん中を狙い、グリーンから少しこぼしました。左サイドが寄らないというのは分かっていたので、少し安全に行ったんです。それを見てリードは、2打目をピンに向かって完璧なショット。6mにつけました。難しいラインでしたが、「リードは絶対に入れてくるはず」。そう思って、自分も3打目のアプローチをチップイン狙いで行きましたが、結局入らず。リードがバーディパットをねじ込んで万事休す。やっぱり百戦錬磨のリードは強かった。マッチプレーの相手としてはとてもやりづらい選手でした。

敗れはしましたが、最終日はドライバーもアイアンもパターも全てかみ合っていました。特に良かったのはアイアンショット。試合前にロフトとライ角をチェックしたら、ロフトが1、2度ぐらい寝ちゃっていたんです。元の数字に戻したら、アイアンの手ごたえがめちゃくちゃ良くなった。これだけたくさん世界中を移動していると、やはりロフトが変わっちゃうんですね。定期的にチェックしないとダメだなと反省しました。

先週の試合では久しぶりにパターも替えました。「全米オープン」(6月)前にリクエストしたヘッドが、ちょうどダラスに届いたんです。気分転換も兼ねてピン型を使いたいなと、トゥーロンの削り出し黒ヘッドにしました。構えた感じがすごく良くて、フィーリングも良かった。会場のマドリーGCは昨年いいパットをいくつか沈めてチーム残留のきっかけになった思い出の地。けっこうスピードが速くて打たなくていいグリーンで、転がりも自分と合っているんですよね。今回もけっこう入ってくれました。
ケガから復帰後は、毎試合ポイントを稼げています。シード圏内の24位も見えてきて(現在29位)、このあとの残りの試合が楽しみです。今週はお休みですが、次戦「アンダルシア」(7月11日開幕/レアルクラブ・バルデラマ)を控えて早めにスペイン入りしました。少しだけリラックスして、また戦いに備えていきたいと思います。