プロレスやABEMA大相撲LIVEの実況などを務める、フリーアナウンサーの清野茂樹(51)が、NHKラジオ第2放送で講師…

プロレスやABEMA大相撲LIVEの実況などを務める、フリーアナウンサーの清野茂樹(51)が、NHKラジオ第2放送で講師を務めることになった。番組タイトルは「こころをよむ 実況ってなんだ!?」で、6日に第1回が放送される。スポーツはもちろん、あらゆる実況に挑戦している清野アナが、実況の歴史、裏側について語っていく。

昨秋、番組の打診を受けた清野アナは170ページ以上に及ぶテキストを約5カ月かけて書き上げた。「実況のワンテーマで1冊を書くには大変でした。実況が話芸だという捉え方とか、古舘(伊知郎)さんの実況は具体的に分析してどこがすごいのかなどは、ほかの人にはあんまり書けないんじゃないかという気持ちはあります」という自信作。テキストだけでも書籍としての完成度が高く、これをもとに清野アナが、毎回40分間、しゃべり尽くす。

テーマは全13回に分かれ、第1回の「実況×スポーツ」から「実況×ラジオ」「実況×プロレス」などのほか「実況×私」や「実況×古舘伊知郎」まで幅広い。尾関憲一チーフプロデューサー(CP)は「実況の歴史は面白いが、個人的な清野さんの話がすごい面白い。清野さんがどういう経緯でこの業界に入ってきたのか。テレビ番組の内容や出演者に興味を持つというのではなく、実況の声に興味をもってのめり込んでいくことが、今の仕事にもつながっている。そういうメディアとの接し方をして、この世界に入ってきている。本当に実況が人生を変えた人だと思うんです」と聴きどころを力説した。

もともとプロレス実況を志していた清野アナは広島FMをへて、フリーに転身。2015年には史上初めて、新日本プロレス、WWE、UFCという世界3大メジャー団体の実況を達成した実績を持つ。尾関CPとはNHKの特番「ニッポン知らなかった選手権 実況中!」でともに仕事をした縁があり、今回のオファーにつながった。

実況をテーマにする番組は異例で、清野アナは「実況に注目してもらいたい。裏方の仕事ですから、ほとんどの人は注目してないですから。実況人口が増えればいいなと思います」と意気込む。尾関CPは「テレビで実況を聞いた時に、この裏にはこういうことがあるんだなといろいろイメージできる内容が入っています。聴いてもらった方はその後、実況の見方が変わって、面白いなと興味を持つ可能性が増える番組だと思います」とPRした。

◆NHKラジオ2放送「こころをよむ 実況ってなんだ!?」

▽放送日 7月6日から毎週日曜日午前6時45分~7時25分

▽再放送 土曜日午後5時45分~6時25分

◆清野茂樹(きよの・しげき)1973年(昭48)8月6日、神戸市生まれ。子供のころから、古舘伊知郎にあこがれる。青山学院大卒業後、広島FMに入社。プロレス実況に挑戦するため2005年末に退社し、フリーランスとなった。あらゆる事象を実況でき、番組、イベントなど多数出演。2024年のNetflix「極悪女王」では、志生野温夫アナ役を務めた。