「阪神1-2ソフトバンク」(20日、甲子園球場) 虎党の期待のまなざしが打席に集中する。思いを一身に背負う執念の一振り…
「阪神1-2ソフトバンク」(20日、甲子園球場)
虎党の期待のまなざしが打席に集中する。思いを一身に背負う執念の一振りで得点につないだ。チームが苦戦していたモイネロから、阪神・大山悠輔内野手がようやく1点をもぎとった。
「みんなでつないで作ったチャンス。何とか得点につなげたいと打席に入りました」
1点を追う五回2死一、二塁。近本と中野の連打で好機で打席が回ってきた。粘って8球目のチェンジアップをはじき返し、中前適時打をマーク。一時同点となり、スタンドから大歓声が起こった。これで自身、3試合連続適時打となった。
試合の中できちんと修正を図った結果だった。四回は先頭で、カウント1-2からチェンジアップにタイミングを外されて空振り三振。この打席を生かし、次の打席で同じ球種に食らいついた。「しっかり対応できたんじゃないかなと思います」と振り返った。
チームはモイネロから安打は出ながら、なかなか点が取れずに苦しんだ。そんな中で通算5試合目にしてようやく初得点をものにした。さらに大山自身、走者一、二塁での打率は・391に上昇。5番としての大きな役割を果たしている。
主砲の躍動はこれで終わらない。1点の勝ち越しを許した延長十回1死。津森の151キロ直球を捉えて中前打をマーク。得点にはつながらなかったが、ここでも執念を見せた。
これで交流戦は9打点を挙げて、打率・258。交流戦最終カードとなる一戦で闘志を燃やした。ただ、チームが勝たなければ意味がない。二回は右飛、四回は空振り三振と先頭で凡退。七回2死二、三塁の絶好機は松本裕のスライダーに空振り三振に倒れ、得点にはつなげられなかった。
それでも残り2戦。次戦に勝てばカード勝ち越しも見えてくる。「明日が大事なので。明日しっかり頑張ります」。切り替えて次戦でやり返す。