「DeNA1-4ロッテ」(20日、横浜スタジアム) 当たり前のように最後までマウンドに立ち続けた。1-0の九回2死一、…

 「DeNA1-4ロッテ」(20日、横浜スタジアム)

 当たり前のように最後までマウンドに立ち続けた。1-0の九回2死一、二塁。長打で逆転サヨナラの場面にも動じることはない。代打・ブライトを中飛に打ち取って今季初完封。虎の子の1点を守り切り、日本ハム・伊藤大海投手が力強く拳を握った。

 13日の広島戦は今季ワースト6失点でKO。エースのプライドにかけて、雪辱を期していた。新庄剛志監督とのSNSでのやりとりで「『大海が投げる時は1点あれば十分ですよ』っていうピッチングを見せるんで、見といてください」と決意表明。「それぐらい気持ちを入れて、次の登板を迎えたいという思いを伝えました」と明かすと「本当に1点だとは思わなかったですけど」と笑った。

 まさに有言実行。指揮官は「俺が投手陣を引っ張るっていう気持ちが強い子。今日は何としても完投、完封したかったと思う」と目を細めた。チームの完投数は両リーグ断トツの14。「『完投王国21』。今シーズンの完投の目標の数字にしていて、21してほしい。やっぱり楽しくないですか?そういうプロ野球に戻ってほしいな」。先発完投の華を体現する投手陣に、満足げな顔を見せた。

 前日は北山がノーヒッターまであと2人の快投。伊藤は「すごかったし、僕自身も学ぶところがあった」と刺激にし、本調子ではない中で丁寧な投球を貫いて、自身5年連続の完封につなげた。交流戦優勝にも望みを残す白星。大黒柱がハーラー単独トップに立つ7勝目で、あらためて先発陣の力を知らしめた。