<日本生命セ・パ交流戦:阪神1-2ソフトバンク>◇20日◇甲子園ええ試合やったけど…。阪神が「日本生命セ・パ交流戦」で交…
<日本生命セ・パ交流戦:阪神1-2ソフトバンク>◇20日◇甲子園
ええ試合やったけど…。阪神が「日本生命セ・パ交流戦」で交流戦首位を走るソフトバンクを相手に力尽き、3年連続で交流戦勝ち越しを逃した。先発村上頌樹投手(26)が8回1失点と好投。打線も難敵モイネロに8安打を浴びせたが、1点を追う5回に5番大山悠輔内野手(30)の同点打で1点を奪うのが精いっぱい。最後は10回表2死三塁、3番手の及川雅貴投手(24)が勝ち越し打を浴びた。ソフトバンク戦は昨季まで11シーズン連続で勝ち越せていない。残り2戦、意地の2連勝で交流戦を締めたい。
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右中間最深部に大飛球が伸びると、悲鳴が甲子園に響き渡った。10試合連続無失点を続けてきた及川がソフトバンク打線に捕まった。1-1の延長10回表に3番手でマウンドへ。中野の好守に救われながら迎えた2死三塁、伏兵の代打石塚に勝ち越し二塁打を浴びた。
今季12度目の延長戦をモノにできず、3連勝を逃した。DeNAが敗れ、勝てば2位と今季最大4・5ゲーム差にできていた一戦。11試合ぶりの失点で今季2敗目を喫した及川は「守備に助けられながらも粘れなかった。反省です」と言葉を振り絞った。
藤川監督は左腕の胸中を気遣った。「全部(無失点)は無理だから。また明日から普通にやってくれればね。1点でちゃんと帰ってきている。最後まで投げきるというのは重要ですから、いい結果で最後帰ってきましたから」。及川は今季31試合、防御率0・88。貢献度の高い左腕リリーバーを責めるのは酷だと、誰もが分かっていた。
強敵ソフトバンクと互角に渡り合った。先発村上が8回1失点とゲームメーク。相手先発モイネロと白熱した投手戦を演じた。「本当に素晴らしかったですね。いい投げ合いだった。最後、白黒つかなかったですけど、良かったと思います」。指揮官も絶賛する123球の熱投に白星をプレゼントできなかった事実が、もどかしい。
打線は難敵モイネロに8安打を浴びせたが、得点は5回大山の同点打のみ。リリーフ時代も含めて対戦5戦目で初の得点も勝利につながらなかった。「6番以降のところがいい形でいきながらで、上位につなぐことはできていたんですけど。モイネロ投手と当たることはないですからね。明日に向かうのみ、というぐらいですね」。指揮官は最後、静かに次戦をみすえた。ソフトバンク戦は昨季まで11シーズン連続で勝ち越せていない。交流戦も残り2試合。もちろん、狙うは2連勝のみだ。【伊東大介】