立ち技打撃格闘技のRISE(ライズ)は20日、「RISEワールドシリーズ2025横浜大会」(21日、神奈川・横浜BUNT…

立ち技打撃格闘技のRISE(ライズ)は20日、「RISEワールドシリーズ2025横浜大会」(21日、神奈川・横浜BUNTAI、ABEMAで全試合生中継)に向けた前日計量を横浜市内で開催。オープニングファイトも含めた全17試合34選手が一発で計量をクリアした。

計量後の記者会見では、RISEの伊藤隆代表と、UFCの取締役副社長なども歴任したGLORYの米国人CEOマーシャル・ゼラズニク氏が登壇。両団体が共同で今大会からスタートさせる-65キロ世界最強決定トーナメント「GLORY×RISEラスト・フェザーウェイト・スタンディング」についての質疑応答に応じた。

今トーナメントで注目が集まっているのが参加選手について。両団体合わせて24人が世界一を目指して戦うが、まだ優勝候補のGLORYフェザー級王者ペットパノムルン・キャットムーカオ(30=タイ)の参加が正式に発表されていないのだ。

しかもタイからの情報によるとONEのチャトリ・シットヨートンCEOが「ペッチ(ペットパノムルン)のファイトマネーが安いというのを聞くと悲しい気持ちになる。彼はGLORYと交渉して5~10倍の額をもらうべきだ。私は彼をリスペクトしているし、彼とGLORYとの契約が切れたら、彼とサインしたい。ONEはGLORYよりもっともっと多くの金額を払う用意がある」などと不穏な発言をしていた。

これについてGLORYのゼラズニクCEOはこの日の会見で「ペッチがこのトーナメントに出場するか? 端的に言えばイエスだ。ペッチはパウンド・フォー・パウンドのトップだし、先日のGLORY100での試合(同級1位ミゲール・トリンダーデから2度ダウンを奪って判定3-0で圧勝。9度目の防衛)も素晴らしかった。彼がトーナメントに出ないなんて言ったら、ファンは発狂するだろう。彼も出場を望んでいるし、実際に出場するだろうし、正式にアナウンスされれば優勝候補大本命だよ」とペッチの出場を明言した。

ゼラズニクCEOはさらに日刊スポーツの取材に対し、ペッチの契約についても言及。「ペッチは我々とこれまで4度も契約を結んできた。これが何を意味するかというと、彼はGLORYとの契約を更新し続けるということだ。(それぞれの契約が終わった時点で)彼はどこにでも行くことができた。でも戻ってきて我々とサインした。彼は我々をリスペクトしているし、良い試合ができることが分かっているから」と説明。

さらに「ペッチのような選手は頭が良いから分かっている。ONEに行けば迷子になるということが。試合は組まれないし、誰も彼が何者かを知らない。GLORYは大きな団体だ。特にRISEと一緒に組むような場合には選手にとって最高の舞台となる。チャトリが我々のどんな情報を持っているのか知らないけど、チャトリが間違っているということだけは言える。我々のファイトマネーが安いとは思わないし、ONEがもっと払えるとも思わない。もしチャトリが『もっと払う』と言っているのなら、それは試合があまり組まれないということだろう。だから結局、ONEに行った方が損をするんじゃないかな」と付け加えた。

ゼラズニクCEOは、チャトリCEOのGLORY&RISEをおとしめるような発言については「彼の言っていることを客観的に考えた時に、客観的に彼は間違ってる。大昔に学んだことだけど、誰かが君の成功について話をしているとして、急に君を攻撃しだしたとする。それは心配しているからだ。皮肉なんだが、チャトリは『ONEは栄光やリスペクトを得ている』と言っているのに、タイ政府といざこざを起こしたりしている。これは私の印象だが、もっと根深いところで何か問題があるのではないだろうか」などと話した。