<プロボクシング:日本フェザー級王座決定10回戦>◇19日◇東京・大田区総合体育館元日本、WBOアジア・パシフィック・フ…

<プロボクシング:日本フェザー級王座決定10回戦>◇19日◇東京・大田区総合体育館

元日本、WBOアジア・パシフィック・フェザー級王者の阿部麗也(32=KG大和)が日本王座の返り咲きに成功した。同級2位として同級1位の大久祐哉(28=金子)との同級王座決定戦に臨み、3-0の判定勝利を収めた。サウスポースタイルから鋭い左ストレートを打ち込み、鋭い右を軸に手数多く攻め込む大久に競り勝った。

2度目の戴冠となった阿部は「このベルトが目的ではなく、良い勝ち方をして自分の評価を上げるために組んでもらった試合。評価上がる内容ではなく、自分の悪いところが出てしまった。ベルトが取れたことだけですね」と安堵(あんど)の表情をみせた。

好戦的な大久に対し、阿部が攻め込みきれなかったことを反省し「もっと『いけよ』と思っている人が多いと思う。安全パイの試合してしまった。そこを精進して直していきたい」と自ら課題を挙げていた。

阿部は24年3月に世界初挑戦。米ニューヨーク州ベローナで当時のIBF世界同級王者ルイス・アルベルト・ロペス(メキシコ)に挑んだものの、8回TKO負けを喫した。再起を決意し、同10月には川本響生(吉祥寺鉄拳8)に勝利。今年3月には12年ロンドン五輪バンタム級銅メダルで元東洋太平洋、WBOアジア・パシフィック・フェザー級王者の清水聡(大橋)とのサバイバル戦で引き分けていた。

現在、世界ランキングでもWBA9位、WBC10位、IBF12位にランクされている阿部は「また世界の舞台に戻るために負けてから再起している。そこを期待してくれる人のためにもそこを目指してサラリーマンボクサーとして頑張っていく」と決意を新たにしていた。