アマ5冠でプロボクシング東洋太平洋ウエルター級7位の田中空(24=大橋)が結婚の責任感を胸にプロ4戦目のタイトル奪取に挑…

アマ5冠でプロボクシング東洋太平洋ウエルター級7位の田中空(24=大橋)が結婚の責任感を胸にプロ4戦目のタイトル奪取に挑む。19日、東京・大田区総合体育館で同級3位の元日本同級暫定王者小畑武尊(26=ダッシュ東保)との王座決定戦を控え、18日には横浜市内のホテルで前日計量に臨み、両者そろってリミットよりも100グラム少ない66・5キロでクリア。数日前から一気に気温が上昇したが「良い感じに調整できました。暑いのが好きだし、暑さは問題ない」と笑顔を見せた。

昨年6月、1回TKO勝ちでプロデビューした後の同7月に高校時代から交際していた女性と結婚していたと明かした。実家を離れ、新婚生活を送っている田中は「結婚して、さらに頑張らないとなという気持ちが強くなった」と気合十分だ。

王座決定戦ではあるものの、小畑は元日本暫定王者。タイトル戦も過去3回経験しているだけに、田中は「小畑選手はいろいろ実績があるので、自分はチャレンジャー。チャレンジャーらしく戦いたい。どのラウンドでもいいので倒してかてればというのが理想。小畑選手はテクニシャンなので、そこで自分のスタイルを貫くことができればいけると思う」と言葉に力を込めた。

同興行ではメインイベントにWBO世界同級タイトルマッチが組まれ、王者ブライアン・ノーマン(24=米国)に同級2位佐々木尽(23=八王子中屋)が挑戦するカードが組まれている。前日計量会場にはノーマンと契約を結ぶ米プロモート大手トップランク社のボブ・アラムCEOが姿をみせた。もちろん試合当日も視察する予定となっており、田中は「(大橋秀行)会長からいろいろ話は聞いているので良い試合したい」と同じ階級で開催される世界戦に負けない試合内容で存在感を示す意欲をみせていた。

田中は3歳から指導を受ける元プロボクサーの父強士さんと二人三脚で成長を続け、アマ戦績58勝(39RSC)8敗とレフェリーストップ勝ち(TKO勝ち)が多い「倒し屋」。165センチと軽量級の身長となるものの、世界的にも選手層の厚いウエルター級が主戦場。通常体重は72~73キロで骨太、胸板が厚いガッチリ体形となる。身長180センチながら大型選手を次々と撃破していった元統一ヘビー級王者マイク・タイソン(米国)の試合動画を参考にボクシングスタイルを確立。「横浜のタイソン」の愛称で知られている。