柔道の世界選手権女子63キロ級で初出場初優勝を果たした嘉重春樺(かじゅう・はるか、25)=ブイ・テクノロジー=が18日…

 柔道の世界選手権女子63キロ級で初出場初優勝を果たした嘉重春樺(かじゅう・はるか、25)=ブイ・テクノロジー=が18日、開催地のブダペストから羽田空港に帰国した。光り輝くメダルを首から下げて照れくさそうに取材場所に現れ、「金メダルをかけて帰ってこられてほっとしてる。やってきてよかったという気持ちでいっぱいになった」とあどけない笑顔を浮かべた。

 初戦となった2回戦は片襟主体で攻めてくる相手に苦戦したが、縦四方固めで抑え込んで一本勝ち。そこから流れをつかむと、小内刈りで有効を奪って優勢勝ちした準々決勝を除き、5戦中4戦を寝技で勝負を決めた。「抑え込みを警戒された中での関節技、絞め技をやってきた。練習してきたことが出せた」。同階級で2016年リオデジャネイロ五輪から3大会連続で出場した高市未来は、昨年10月に引退。28年ロサンゼルス五輪の次世代代表争いへ、存在感を示す好結果となった。

 今後の国際大会では、グランドスラム・東京大会(12月6~7日、東京体育館)に照準を合わせていく。「今回は(パリ五輪3位の)アグベニュー選手が出ていない大会で、優勝は絶対と思っていた。通過点と思っている」と慢心はない。

 昨年11月の講道館杯でシニア初優勝を飾ってから、1年足らずで世界一まで上り詰めた嘉重。「立ち技の改善点、寝技の修正点も感じられた。日本の大会も海外の大会も両方勝ってロス(五輪)につなげていけるように頑張っていきたい」と力強く語った。