「女子ゴルフ・宮里藍サントリー・レディース・最終日」(15日、六甲国際GC=パー72) 首位から出た高橋彩華(26)=…

 「女子ゴルフ・宮里藍サントリー・レディース・最終日」(15日、六甲国際GC=パー72)

 首位から出た高橋彩華(26)=フリー=が3バーディー、1ボギーの70で回り、通算16アンダーで3年ぶりのツアー2勝目を挙げた。岡山絵里(29)=ニトリ=が1打差の2位。高橋と岡山、大会終了時点のポイントランキング上位の佐久間朱莉、神谷そら、小祝さくらが、7月31日開幕のAIG全英女子オープンの出場権を獲得した。

 両手で顔を覆い、肩を震わせた。高橋の極限の戦いは2022年のフジサンケイレディース以来3年ぶり2勝目という、最高の形で終わった。

 3番パー3ではティーショットがグリーン右奥、バンカー手前ラフに止まった。下りの20ヤードという難しいアプローチを見事カップインさせ「今日はいける」と大いに自信づけられた。

 14番でボギーをたたいてからの「4、5ホールが苦しかった。1位か2位くらいだろうと思っていたので、もう落とせないと思って」と言う。

 15番でバーディー。そして18番。8メートルのバーディーパットを残した。リーダーズボードを確認し「2パットでいいと思った瞬間、めちゃくちゃ固くなりました」とファーストパットが1メートルあまりショート。「息ができなくなりました」。パーパット。「神様お願いします」と祈りつつの一打がカップに吸い込まれた。「絶対、行きたい」という全英出場も決まった。

 2017年、アマチュアとしてこの大会に出場し、引退試合だった宮里藍さんと同組で回った。そして、この日は表彰式で大会アンバサダーの宮里さんから優勝ブレザーを着せてもらい、「もうなんかすごい胸が熱くなって。プロになってよかった」と感激した。

 昨年のNEC軽井沢72で河本結が勝って以来28試合ぶりの「黄金世代」(98年度生まれ)通算51勝目。若手も伸びてくる中「みんなで頑張ろう」とゴルフ界をけん引した世代の一人として、まだまだコースをにぎわせてみせる。

 ◆高橋彩華(たかはし・さやか) 98年7月24日、新潟市出身。10歳からゴルフを始め、開志国際高時代は16年の日本女子アマで優勝。18年のプロテストに2度目で合格。22年のフジサンケイレディースで初優勝。身長162センチ、55キロ。