◇国内女子◇宮里藍 サントリーレディスオープン 2日目(13日)◇六甲国際ゴルフ倶楽部(兵庫)◇6558yd(パー72…

◇国内女子◇宮里藍 サントリーレディスオープン 2日目(13日)◇六甲国際ゴルフ倶楽部(兵庫)◇6558yd(パー72)
今春に中学を卒業したアマチュア佐藤涼音(りの、ルネサンス高)のドライバーショットが高い弾道を描いて、フェアウェイを捉える。同組の徳永歩、権藤可恋は飛ぶ選手ではないが、時に2人を30yd近くアウトドライブした。大会初日のドライビングディスタンス260.00ydは穴井詩、神谷そら、蛭田みな美に次いでフィールド4位。身長160cm、幼さの残る細身の15歳としては破格の数値だ。
飛ばしの原点は最初に習ったコーチの教えにある。「ドライバーは150yd飛ばさんとダメ」。当時は9歳で、レッスンを開始して3カ月。「えー?」と思ったが、負けず嫌いの血が騒ぎ、連日“マン振り”を続けた。今は大きく、スムーズなスイングで球を運ぶ。
兵庫県高砂市で生まれ、最初からプロを目指している。父の彰則さんは元高校球児。彰則さんの弟は1997年のプロ野球ドラフトで西武に2位指名された佐藤友紀さん(投手)だから、ゴルフとは無縁。1998年度生まれの黄金世代の面々が出演していたスポーツバラエティ番組「ジャンクスポーツ」を見て、ゴルフを始めた。「上田桃子さんが8億円稼いだ、とか言っていて。ママに『私がそれぐらい稼いだら、恩返しできる?』と聞いたら『そやなあ』と言われて」
ツアー出場2試合目の今大会、初日を1アンダー、37位で滑り出し、この日は5バーディ、1ボギー2ダブルボギーと出入りの激しいパープレー「72」で、カットライン上の通算1アンダー55位で初の予選通過を決めた。
「きょうは気持ちの面で、きのうとは違うゴルフでした。予選カットも頭にあるし、上位にいるアマチュアの子にも追いつきたくて、攻めた結果が…」。とはいえ、ショットは基本素振り1回、アプローチ、パットも3回前後。「(イメージで)白い線が見えたら、すぐ打つ」と、スロープレーと対極の“超ハイテンポ”なリズムを崩さず、知人の紹介でバッグを託した、大堀裕次郎プロの姉・大堀薫さんと笑顔で18ホールを駆け抜けた。
昨年と今年の2月にタイのジュニア大会をダントツの成績で連覇したことで、現地からラブコールを受け、9月から同国に留学する。「お金がかかることなんで、どうなるか分かりませんが、まずは1年間」の武者修行に出る。アリヤ、モリヤ・ジュタヌガン姉妹やジーノ・ティティクルらタイ出身の躍進が目覚ましいが「そのへんは関係ないです。要は自分がどこまで本気で頑張れるかですから」。まずは初の国内ツアー決勝ラウンドで少しでもいい結果を残したい。(神戸市北区/加藤裕一)