◇国内女子◇宮里藍 サントリーレディスオープン 初日(12日)◇六甲国際ゴルフ倶楽部(兵庫)◇6558yd(パー72)…

前週3位の勢いに乗って

◇国内女子◇宮里藍 サントリーレディスオープン 初日(12日)◇六甲国際ゴルフ倶楽部(兵庫)◇6558yd(パー72)◇曇り(観衆3359人)

昨年プロテスト1位合格の寺岡沙弥香が5アンダー「67」をマーク、1打差5位スタートを切った。

2022年「日本女子アマ」優勝のキャリアを持ちながら、昨年に三度目の正直でプロになった。ルーキーイヤーはQTランク54位でシーズンイン。来週「ニチレイレディス」後の第1回リランキング(出場優先順位の組み換え)まで当初は4試合ほどしか出場めどが立っていなかったが、出場6試合目の前週「ヨネックスレディス」で自己ベスト3位。「直近大会3位まで」の出場資格で今大会出場権を得た。また暫定リランキングも22位に急浮上、ツアー中盤のフル参戦が濃厚になった。

「めちゃめちゃ大きいです」。一気に好転した状況に乗り、この日は序盤3番(パー3)で13mを放り込むなど6バーディ、1ボギー。バーディならツアー自己ベストスコア更新だった最終18番では「ピンを狙いたい」欲求を抑え、堅実なセンター狙いでパーにまとめてフィニッシュした。

初予選通過し、現相棒と出会った大好きな宮里藍さんの大会

ぜひとも頑張りたい大会だ。大阪府高槻市生まれの浪速っ子には地元関西開催なのはもちろん、アマチュアだった3年前、初めて予選通過したツアー競技でもある。その時に会場で他のアマチュアのキャディをしていた川合杏奈さんと出会って意気投合。「私がプロになったらキャディをお願いします」と約束し、今季から専属で帯同をお願いしている。

「今まで“夢のまた夢”だった」というツアー優勝が前週3位で「夢」に接近した。「でも、まだ私の中では先週は“まぐれ”やとい思ってます。基本ネガティブやし…」と慎重さを崩さない。

一方で小さな野心もある。「大好きな人の大好きな大会なんで…」。憧れの宮里藍さんがアンバサダーを務めており、優勝者には宮里さんの手でブルーのジャケットを着せてもらえる。「最終日にいい位置におったら…。その時は“その瞬間”だけ期待して頑張りたい」。トレードマークになりつつある愛嬌ある笑顔を浮かべた。(神戸市北区/加藤裕一)