世界初挑戦を控えるプロボクシングWBO世界ウエルター級2位の佐々木尽(23=八王子中屋)が12日、東京・八王子市の所属ジ…
世界初挑戦を控えるプロボクシングWBO世界ウエルター級2位の佐々木尽(23=八王子中屋)が12日、東京・八王子市の所属ジムで練習を公開した。19日、東京・大田区総合体育館で同級王者ブライアン・ノーマンJr.(24=米国)に挑戦する。公開練習ではロープ跳び、シャドーボクシング、ドラムミット打ちの後、自身の等身大パネル2個を持ち込み「過去の自分とスパーリングしたいと思う」と殴って破壊するパフォーマンスを披露した。
最初に3年前に撮影された自身のパネルに向けて右ストレートから右アッパー、1年前に撮影された自身のパネルには左フックからの左アッパーで吹っ飛ばした。佐々木は「過去の自分はあんまり強くなくて。動かないし、ディフェンスも良くなかった。でも今は違います。自分との世界前哨戦? 俺に負けていたら世界戦はできない。緊張しました。自分を超えないといけない」と独特なパフォーマンスの意図を明かした。
既にノーマンJr.は試合2週間前となる5日に来日済み。横浜市内で最終調整している。佐々木は「ノーマンJr.選手はすごく礼儀正しく。まじめで強い選手。日本で練習している動画を見ましたが、すごく良く仕上がっている。そういう相手でないと意味がない」と同世代の無敗王者との対決に気持ちを高揚させた。
自身も米国から招請したウエルター級のピーター・ドブソン(35)をはじめ、日本スーパーライト級4位渡来美響(26=三迫)、東洋太平洋同級2位堀池空希(23=横浜光)、同門の日本スーパーウエルター級6位ワチュク・ナァツ(27)を練習パートナーに実戦練習。スパーリング数は150ラウンドに到達した。佐々木は「12回になっても戦えるように。判定でも勝てるように勝利がほしいので。ノーマンJr.戦が決まってから対策してきたことがある。試合をイメージしながら想定している」と自信の表情を迎えた。
過去、日本ジム所属選手ではミニマム級からミドル級までの階級で102人の世界王者が誕生(日本ボクシングコミッション公認)し、13階級のうちウエルター級(リミット66・6キロ)だけが日本人の世界王者が誕生していない。佐々木は「約1週間後、日本ボクシング界の歴史を変えてみせる。日本人初の世界ウエルター級王者になる」と言葉に力を込めていた。